萎みつつある期待

日比谷公園_2021年3月23日

 厚生労働省の「医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会」が報告書をまとめる時期が、当初より1ヵ月程度遅くなった。4月下旬の予定が5月下旬になった。これについて、製薬業界の関係者から「骨太の方針(を決める詰めの論議)に間に合うのか」といった懸念の声が漏れる。【本根優】

 そもそも大臣官房審議官が「有識者を参集した会議」との位置づけで始まっているため「報告書をまとめても実行力を伴うのか」「単なるガス抜きの場にならないか」と不安視する声は業界関係者から聞かれていた。

 薬価引き下げが「財源調整の調整弁になっている」状況から脱却するため、製薬団体幹部は「6月の骨太にどれだけ強く、具体的な文言を入れられるかが勝負」との見方を示す。

 ところが、有識者検討会の報告書は1ヵ月遅れ。骨太に向けた政府・与党の論議が進むなかでの取りまとめとなる。

 厚労省医政局医薬産業振興・医療情報企画課の安藤公一課長は4月17日の講演で、報告書をまとめることで関連する各種制度がただちに変わるわけではなく、そこで大きな方向性が示された上で、さらに詰めるべきテーマは検討していくと説明した。

 報告書を出したら、あとは中央社会保険医療協議会や「医療用医薬品の流通の改善に関する懇談会(流改懇)などに議論が引き継がれることになる。

 有識者検討会の報告書に何か拘束力があるかと言えば、「参考程度」に扱われる可能性も捨てきれない。

 安藤課長は「有識者検討会の報告書はある意味でスタートと言えるが、さまざまな課題に対する一定の方向性はメドをつけたい」と表明。「何に対して投資をするのか、力を入れるのか、何かしらの道標が必要な時期に来ているのではないか。具体的なことは報告書に書きたい」と意欲を示した。

 果たして、将来に向けたブレない道標となるのだろうか。

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