「治療7日以内に重篤な有害事象の発生件数が31例中3例で、そのうち1件は関連性が否定できないとあります。重篤な有害事象とは、具体的にどのようなものなのでしょうか」──。3月1日収載予定の医療機器について患者代表から質問があり、厚生労働省の担当者は「この医療材料というよりも、手技に伴って発生した可能性があるものが1例あった」と答えました。 【新井裕充】
今年最初の中医協です。薬価専門部会と総会が開かれました。
1.薬価部会(10:30~10:51)
2.総 会(11:00~11:27)
薬価専門部会では、昨年12月25日にまとめた「令和7年度薬価改定の骨子」を踏まえ、「令和7年度薬価改定に係る薬価算定基準の見直しについて(案)」を了承。続く総会(議題②)でも承認されました。
【議 題】
① 医療機器の保険適用について
② 令和7年度薬価改定について
③ 改定時加算について
④ 歯科用貴金属価格の随時改定について
⑤ 中間年改定の年に行う期中の診療報酬改定について(諮問)
審議事項は全て承認。報告事項は ④ です。質疑で発言があったのは、① ② ③ ⑤ で、このうち ① ② は患者代表、③は健保連、⑤は日医です。
【今回の内容】
① 3月1日収載予定の医療機器2製品を承認
② 薬価算定基準の見直し(案)を承認
③ 令和7年度薬価改定時の加算に該当する21成分45品目を承認
④ 令和7年3月の随時改定の告示価格案を報告
⑤ 期中改定(入院時の食費基準額、口腔機能指導加算・歯科技工士連携加算、特定薬剤管理指導加算)に関する諮問書の提示
議題①では、脳血管内治療の医療機器「Medilizer AGD システム」の安全性について患者代表から質問がありました。
資料によると、「治療7日以内の重篤な有害事象は9.7%(3例/31例)に発生したが、そのうち本品との関連が否定出来ないものは1例であった」としています。
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議題⑤は、昨年12月25日の大臣折衝事項に基づき同日の総会で取りまとめた期中改定の諮問です。答申の審議について厚労省の担当者は「近日中の総会で賜りたい」と伝えました。
質疑で、診療側(日医)は「物価高騰や賃金上昇に報酬が追いついていない状況にあるため、物価・賃金上昇にタイムリーに対応する何らかの仕組みの導入が必要ではないか。今後の対応について中医協で議論が必要」と提案しました。