医療機関の消費税問題に関する会合が約2年半ぶりに開かれたが、次回は「11月に報告」との説明に対し、病院団体の委員から「回数が不足して十分な議論ができない」との声が出ている。【新井裕充】
厚生労働省は8月4日、中医協の消費税分科会をオンライン形式で開き、今後のスケジュールを示した。
厚労省の担当者は次のように説明した。
「医療経済実態調査で把握した支出データとNDBデータで取得した収入データを突き合わせるのが消費税補てん状況の把握。その突き合わせを行い、11月に消費税分科会に報告させていただきたい。その後、中医協総会に報告させていただくというスケジュールを考えている」
これに対し、病院団体の委員が「回数不足」と懸念を表明。厚労省の担当者は次のように理解を求めた。
「11月までに新たなデータというものが集まるわけではないので、事前に開いても新たなデータがあるわけではない」「開く必要があれば、また、ご相談したい」
質疑の模様は以下のとおり。
〇飯塚敏晃分科会長(東京大学大学院経済学研究科教授)
(前略) はい、ありがとうございます。多くの皆さまからご意見、ご質問等、頂いていますが、ほかの方々で、ございますでしょうか。
よろしいですか。はい。そうしましたら、他に、ご意見、ご質問等もないようでございますので、本日の質疑はこれまでとさせていただきたいと思います。
頂きましたご意見等を含めまして今後、検討してまいります。
調査の実施方法につきましてですけれども、資料1にですね、事務局提示の案が示されておりますが、この4ページに記載されている案のとおりに進めるということで、基本的にはよろしいでしょうか。
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はい、ありがとうございます。では、そのように進めさせていただきます。
それでは……、
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〇厚労省保険局保険医療企画調査室・山田章平室長
伊藤委員、お手が挙がっています。
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〇飯塚敏晃分科会長(東京大学大学院経済学研究科教授)
すいません。
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〇伊藤伸一委員(日本医療法人協会会長代行)
申し訳ありません。
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〇飯塚敏晃分科会長(東京大学大学院経済学研究科教授)
はい。
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〇伊藤伸一委員(日本医療法人協会会長代行)
伊藤でございますが、資料の1の3ページでございますが、
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今後のスケジュールの所で、今、ちょっと、いろいろと委員からご意見が出ておる中で、11月に分科会が1回きりでもって、「報告」という形になっておるんですけども、
ちょっと、これでは回数が少し不足して、十分な議論ができないんじゃないかと心配をしているような状況ですね。
これはもう少しフレキシブルと言いますかね、お考えいただけるのかどうか、ちょっとお知らせいただけませんでしょうか。
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〇飯塚敏晃分科会長(東京大学大学院経済学研究科教授)
はい、ありがとうございます。スケジュールにつきまして事務局から、お願いいたします。
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〇厚労省保険局保険医療企画調査室・山田章平室長
はい、ありがとうございます。11月までに新たなデータというものが集まるわけではないので、仮に、事前に会を開いても新たなデータがあるわけではございません。
また、どういった調べ方、今日みたいな議論はですね、ちょっとまた、この会に限らず、各委員の先生方のご意見を聴いて、それでも開く必要があるのであれば、また、ご相談したいなあというふうに思っております。
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〇伊藤伸一委員(日本医療法人協会会長代行)
ありがとうございました。
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〇飯塚敏晃分科会長(東京大学大学院経済学研究科教授)
はい、ありがとうございます。ほかには、よろしいでしょうか。
はい、ありがとうございます。そうしましたら、先ほどの進め方に基づきまして、今後、検討を進めてまいりたいと存じます。
本日の議題は以上です。
次回の日程等につきましては追って事務局からご連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。
それでは、本日の分科会はこれにて閉会といたします。どうもありがとうございました。
(配信終了)
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