「自己資本比率、現預金回転期間、ファクタリング、債務償還年数について説明があり、各委員からコメントがございましたけども、この業界のですね、非常に特徴的なものは、保険診療である限りは、お金は必ず一定期間後には入ってくるということでございます。これが一般の企業とは大幅に違うところでございます」(支払側)──。診療側は「少し誤解されてるんじゃないか」などと反論しました。【新井裕充】
中医協は8月6日以来、3週間ぶり。保険医療材料専門部会と総会が開かれました。お盆休みが過ぎて、関連する会議も一気に動き出しました。中医協終了後に地域医療構想に関する検討会、翌日は医療保険部会、入院外来分科会などが予定されています。
1.保険医療材料専門部会 (9:00~10:20)
2.総会 (10:27~12:49)
保険医療材料専門部会は業界ヒアリング。前回(8月6日)の部会に示された専門組織からの意見を踏まえ、業界代表が意見を述べました。質疑応答が長引いたため、総会は予定より約30分遅い開始でした。
総会の議題は7項目。当初は6項目でしたが、マイナ保険証に関する諮問を踏まえた議題⑥の審議の後、⑦が追加されました。
【議 題】
① 再生医療等製品の医療保険上の取扱いについて
② 在宅について(その1)
③ 医療機関等を取り巻く状況について
④ マイナ保険証の利用促進等について
⑤ スマートフォンでのマイナ保険証の利用開始に伴う資格確認方法の所要の見直しについて(諮問)
⑥ 個別改定項目について
⑦ 答申について
議題②の資料「在宅(その1)」は表紙を含めて140ページ。続く③の「医療機関等を取り巻く状況」の資料も67ページと大部です。スマートフォンのマイナ保険証利用に関する諮問・答申もあり、予定を1時間近く超過して閉会となりました。質疑で発言がなかったのは、⑤と⑥ だけです。
【今回の内容】
① 再生医療等製品「バイジュベックゲル」について、医薬品の例により償還価格を検討する対応案を承認
② 訪問診療・往診、訪問看護・歯科・薬剤・栄養等について「論点」を踏まえ議論
③ 医療法人経営情報データベースシステム(MCDB)に基づく分析結果等を踏まえ議論
④ スマホによるマイナ保険証の利用開始に向けた方針、要告示改正事項(読み取り不能時の対応)などを説明
⑤ 諮問書(スマートフォンでのマイナ保険証の利用開始に伴う資格確認方法の所要の見直しについて)を提示
⑥ 読み取り不能時の対応について新たな資格確認方法を追加する改正案(いわゆる短冊)を提示
⑦ 答申書案を了承、答申書手交、間隆一郎局長の挨拶
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議題②は、「在宅」について1回目の議論です。「外来」は7月16日、「入院」は7月23日に「その1」が示されています。
最近、厳しい目が向けられている訪問看護について、日本看護協会の専門委員は「データをもとに評価の在り方について議論していくことが重要だと考えております」と述べました。
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議題③は、4月23日に続いて2回目の議論です。同日の総会では、支払側から「病床の規模や機能、診療所の医師数、患者数といった切り口で詳細な分析が必要」(健保連)、「経営状況については、開設者別ではどうなのか、さまざまな視点でお示しいただきたい」(連合)、「実態をより詳細に正確に把握する上では、もっと細かなデータが必要」(経団連)などの意見が相次ぎました。
4月23日の午後に開かれた財政制度等審議会・財政制度分科会で示された資料の13ページには、「病院・診療所・介護施設の経営等」の項目に「病床等の機能別適正配置の推進」が挙げられました。その後、5月27日の建議(意見書)では、医療機関の経営状況に関するデータを「病院・診療所等それぞれの類型ごとに精緻に分析」した上で「メリハリある対応を検討する必要がある」と求めています。
厚労省は今回示した資料「医療機関等を取り巻く状況」の冒頭で、前回4月23日の主な意見を提示。「切り口別の詳細な分析が必要」などの意見を紹介した上で、その「切り口」として「病院類型」「地域分類」「機能分類」を挙げ、MCDBに基づく分析結果等について説明しました。
質疑で、診療側は前回と同様、厳しい経営状況を訴えました。今回は資金繰りの状況などをデータに基づいて具体的に説明しています。
続いて、支払側が発言。「お金は必ず一定期間後には入ってくる。これが一般の企業とは大幅に違う」「貸し倒れがないわけだから、3カ月あれば十分ではないか」などの意見があり、これに診療側が反論しました。
■ 議題③の質疑(支払側の意見、診療側の反論)(PDF:2MB)
議論を終え、小塩隆士会長は「今後、事務局におかれましては、本日いただいた議論、ご意見も踏まえて、また新しいデータが利用可能になると伺っておりますので、引き続き対応していただくようにお願いいたします」と述べました。
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議題④では、スマホをマイナ保険証として利用する場合の改正案の説明がありました。
質疑で診療側(日医)は、「患者がマイナ保険証をスマートフォンに搭載させるには、それなりに手間がかかりますが、その手続きの説明やお手伝いを医療機関の窓口で行うとなれば、これも大変、大きな負担、混乱」と強調し、「保険者の皆さまには、被保険者の皆さまに周知と支援をぜひお願いしたい」と協力を要請しました。
一方、支払側(健保連)は「汎用カードリーダーの購入、ECサイトのオープンは8月29と書いてありますので、非常に時間がない」と指摘。「医療機関ならびに業者、それと、われわれもトータル的に、統一的なマテリアルで周知することが必要」とし、「厚労省のほうで、よろしくお願いしたい」と述べました。






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