2023年5月17日の中医協総会(医療計画)

2023年5月17日の中医協総会

 2024年4月から始まる医師の時間外労働の上限規制によって救急医療が崩壊するかもしれない危機感があります。転院(下り搬送)の強化や、介護施設等からの要介護高齢者の受け入れ促進によって食い止められるのでしょうか。【新井裕充】

 2024年夏頃に実施される予定の令和6年度診療報酬改定に向けて、厚労省は5月17日の中医協総会に「医療計画について」と題する95ページの資料を出しました。

 これまでの改定ですと、「在宅医療(その1)」や「入院医療(その1)」などの資料を出す前に総合的な課題を示すことが多く、担当課長の個性が表れます。

 2020年度改定の約1年前はまだコロナはありませんでした。当時の女性課長は19年4月、子育て世代の視点も踏まえた「年代別・世代別の課題(その1)」という資料を出しました。その後、コロナ禍の22年度改定に向けた審議では、「コロナ・感染症対応(その1)」あたりから本格的な議論に入りました。

 次回の24年度改定は介護報酬や障害報酬とのトリプル改定であり、同時改定に向けた意見交換会が5月18日まで3回にわたり開催されました。そうした中、老人保健課長として前回の介護報酬改定を担当した眞鍋馨・医療課長が出してきたのは「医療計画」です。

 第8次医療計画(2024~29年度)を診療報酬でどのように後押しするか。今回は新興感染症への対応を除く5事業について「課題と論点」が示され、約1時間にわたり委員が意見を述べました。

(救急医療について)
〇 増加する高齢者の救急搬送等も踏まえ、適切な急性期入院医療の提供及び機能分化の観点から、転院搬送を含め、救急医療に係る評価の在り方についてどのように考えるか。

 救急医療については、このような論点が示されました。ポイントは「高齢者の救急」「適切な急性期入院」「転院搬送」というキーワードでしょうか。この論点の“答え”は資料22ページに書いてあります。

・ 増加する高齢者の救急搬送や、特に配慮を要する救急患者を受け入れるために、地域における救急医療機関の役割を明確化する。
・ 居宅・介護施設の高齢者が、自らの意思に沿った救急医療を受けられるような環境整備を進める。
・ ドクターヘリについては、より効率的な対応ができるような広域連携体制の構築を進める。ドクターカーについては、全国の様々な運行形態を調査し、地域にとって効果的な活用方法の検討を進める。
・ 新興感染症の発生・まん延時において、感染症対応と通常の救急医療を両立できるような体制を構築する。

 救急医療に関する資料の中で、特に注目したいのは32ページ。「転院(下り搬送)の促進」です。これは令和3年12月の会議(第2回地域医療構想及び医師確保計画に関するワーキンググループ)に出されたヒアリング資料です。
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32_【総-6】医療計画について_2023年5月17日の中医協総会
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 今回の提案の下敷きになっていると思われる説得力のあるプレゼンですので、同WGの議事録から抜粋して下記に掲載します。

〇菊池参考人
 新潟県地域医療政策課の菊池と申します。本日は、よろしくお願いいたします。まず、重点支援区域への2地域の選定をいただきまして、誠にありがとうございました。
 
 それでは、私から、資料に従いまして、新潟県における地域医療構想の実現に向けた取組についてお話しさせていただきます。資料の2ページをお願いいたします。
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 取組のポイントを大きく5つに整理させていただきました。1つ目といたしまして、昨年度からの新型コロナ対応で、医療関係者、特に、医師会、大学、行政の危機意識の共有と連携が強まりました。患者の全県搬送の調整などを通じまして、頻繁な意思疎通が行われております。
 
 新潟県は、従来から全国トップの医師少数県でございますけれども、各圏域の医療提供体制の現状につきましても、そういった調整を通じて課題認識や危機感が共有され、コロナ禍で逆に医療再編の議論を進める土台構築が可能になったと考えております。
 
 2点目ですけれども、先ほど来も議論がございましたけれども、その関係者の課題認識を基に、地域医療構想を各圏域で実効性のある形で進めていくためには何が必要なのかといった議論が行われたということでございます。
 
 その対応の一つとしまして、地域医療構想の県全体の進め方であるグランドデザインの策定を行いました。
 
 後ほど御説明いたしますけれども、策定の目的としては大きく2つございました。
 
 1つ目、地域医療構想は、構想区域ごと、圏域ごとの議論とされておりますけれども、基本的な課題や背景あるいは目指すべき大きな方向性については県内共通でありますので、説明責任を各圏域に全て委ねるということではなくて、県全体の方向性については県全体として意思決定を行った上で、説明責任も一緒に担うということを考えております。
 
 もう1つは、医療再編は政治マターになるということで、市町村長、議会関係者も含めて、ステークホルダーが分かりやすく理解できる仕組み、あるいは、県民に説明しやすいツールを用意する必要があるということで、このようなグランドデザインを策定いたしました。
 
 3つ目、先ほど来の調整会議の議論というお話もございましたけれども、調整会議のような大きな会議体につきましては、参加人数も多いということで、なかなか機微に触れた議論を深掘りすることは困難であるということで、新潟県におきましては、オンラインによる会議ツールも発達しておりますので、そういった会議ツールで対応しながら、少人数で丁寧な意見交換を事前に調整会議の前に相当程度積み重ねることも併せて行っているところであります。
 
 また、先ほど来の首長あるいは議会などからも協力していただくためには、県、特に本庁になりますけれども、それが前面に出て本気で取り組む姿勢を示すことが非常に重要であると考えております。
 
 4つ目、重点支援区域の積極的な活用でございます。県内で、2か所目、3か所目となる地域を指定していただきました。これによりまして、検討段階であっても、地域医療の関係者の覚悟が決まるという面もあると思います。後ほど御説明いたしますけれども、御支援いただきながら議論を進めてまいりたいと考えています。
 
 5つ目、医師確保・養成でございます。特に今後の医療ニーズに対応していくためには、総合診療医の確保・育成が重要であると考えております。病床機能再編を進めるに当たりましては、急性期病院から回復期病院への転換のハードルをいかに下げていくかということが重要であると考えております。総合診療医の確保と併せて考えていく必要があるということでございます。
  

 
 3ページに移っていただきまして、以上のポイントを踏まえまして、次に、具体的な取組状況について説明させていただきます。
 
 まず、県内の医療関係者の連携体制の強化につながりました新型コロナ患者の受入調整のスキームでございますけれども、病院や医師会をはじめとする医療関係者の協力の下で、真ん中の上にございますけれども、PCCを医療調整本部に設置し、この調整の下で全県搬送を行いました。
 
 北で患者が出れば南へ搬送し、南で患者が出れば北へ搬送するということを実施しております。このような連携の中で、県内の医療提供体制の現状あるいは課題の共有が行われまして、本音で話し合える土壌が形成されていったと考えております。
 

 
 4ページをお願いいたします。県議会でも、コロナ禍の中での地域医療構想の推進について、賛成する意見も反対する意見もございますけれども、知事をはじめとしましてぶれることなく推進の必要性を訴え続けているところでございます。
 

 5ページをお願いいたします。そのような中で、医師会・病院団体、大学、県の3者を中心といたしました、しっかり議論できる検討体制がつくり上げられていったと考えております。
 
 基本的な体制は他県でも同じだと思いますけれども、左上にございます県単位の調整会議で県全体の方向性を議論し、その下の圏域単位の調整会議で具体的な将来像を議論する形になっております。先ほど2025年というお話もありましたけれども、私どもの県では、2025年と言葉としてもあまり強調はしておりませんし、2025年はあくまで通過点であるということで、その先の将来の医療ニーズがどう変化するのかというところで議論を進めている状況でございます。
 
 そのほかにも、疾病・事業別のワーキングでも、グランドデザインの考え方に沿いまして、5疾病5事業の全県の在り方についても同時並行で進めているところでございます。その下の地域医療対策協議会の場でも、医師確保について議論を行っております。
 

 6ページをお願いいたします。6ページ以降が、先ほど申し上げましたグランドデザインの抜粋となりますけれども、本年4月に県の医療審議会で合意形成を得てオーソライズを図ったところでございます。 
 

 7ページをお願いいたします。地域医療構想は、県民の皆様には難しい内容を含んでおります。医療関係者以外のステークホルダーに背景や趣旨を正しく理解してもらう必要がございますので、できるだけシンプルに分かりやすくまとめることに特に留意いたしております。
 
 これによりまして、医療関係者だけではなくて、首長あるいは市町村の議会議員の方々らも理解を得られつつあるのではないかと考えているところでございます。内容につきましては、釈迦に説法でございますので、簡単に御紹介いたします。
 


 
 8ページから順番に行きますけれども、人口構造の変化から始まりまして、 


 
 次の9ページ、医療ニーズが、量的にも、
 

 
 10ページ、質的にも、変化をしていく。
 

 11ページ、そこに医師の働き方改革が導入される。勤務医の4割が基準を超えているという現状にある中で、 


 
 12ページでございますけれども、1860時間の暫定特例水準を適用しても、4人以上いないと休日・夜間の診療体制を維持できなくなるという状況にございます。 

 
 13ページでございますが、何も手を打たないと、人的資源が分散した中で救急の受入れが難しくなっていく状況にございます。
 

 次の14ページをお願いいたします。医療ニーズの変化で、高度・専門的な治療が減少してまいります。
 
 医療資源が分散したままでありますと、症例数の減少により、医療の質の低下、あるいは、医師にとって勤務先としての魅力が低下し、医師が集まらない病院や地域になってしまう、県内で育成すべき研修医が都会の大病院に流出してしまうという状況を懸念しているということでございます。 

 
 15ページ、そうした負のスパイラルに陥らないように何をすべきなのか。 

 

 
 16ページ、医療ニーズの変化と医師の働き方改革の両方に対応しながら、医療の質を確保し、ニーズに合った形で向上させていくには、医療資源の効果的・効率的な活用が重要である。
 
 それとともに、コロナ対応の経験を踏まえても、地域の病院の機能を再編して対応力の大きい病院を地域に残していくことが重要であると記載しております。


 
 17ページ、以上の考え方を前提といたしまして、今後の方向性として、病院の基本的な在り方を大きく2つに整理しております。
 
 まず、地域で高度な医療を支える柱となる病院でございますが、高度・専門的な治療や手術、重症患者の救急、休日・夜間の救急を担うものとして各圏域に1つ程度想定している。
 
 隣の地域包括ケアシステムを支える医療機関につきましては、休日・夜間の救急を担うかどうかで救急拠点型と地域密着型の2つに分かれますけれども、いずれも日中の軽・中等症を中心とした救急、ポストアキュートを担うとして、医師の働き方改革にも対応できる体制を目指していこうというものでございます。 
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 18ページ、中核的な病院へ医師が集約され、対応力を強化しつつ、回復期・慢性期との役割分担を進める必要がある。
 
 

 19ページ、今後の方向性の考え方を文字にするとこういった形になるということです。 


 
 20ページをお願いいたします。圏域全体で患者を診る体制を構築して、
 
 

 
 21ページになりますが、正のスパイラルに流れを変えていこうということでございます。 


 
 
 22ページ、症状や回復の度合いに応じて、1つの病院で完結するのではなく、地域全体で支えますよと。
 

 そうなりますと、23ページ、これからは下り搬送という考え方も必要になってきますということを丁寧に説明する必要があると考えているところでございます。
 


 
 24ページをお願いいたします。地域医療構想のステークホルダー全体への理解促進につきましては、まだ道半ばでございますけれども、医療関係者のトップ層への理解は一定程度進んできているのかなと考えております。
 
 これからは、それよりも下の層の医療関係者、さらには、この図の一番上ですけれども、特に県民の理解を得るためのアクションに力を入れていく必要があると考えているところでございます。
 
 以上が、グランドデザインの基本的な構成でございます。別添資料としまして、全体版を配付させていただいております。もっと分かりやすく、内容を県民に理解しやすい形でバージョンアップをしていきたいと考えているところでございます。
 


 
 続きまして、25ページを御覧いただきたいと思います。新潟県の現状と現時点で認識しております具体的な課題について、お話しさせていただきたいと思います。
 
 まず、県民1人当たりの医療費は全国最低の一方で、医師偏在指標が全国最下位の医師少数県でございます。
 
 この中にはございませんが、医師の高齢化も進んでおりまして、ボリュームゾーンが55歳で、あと10年ぐらいたつと医師のボリュームゾーンは高齢者の域に達してしまうということで、今、地域医療構想を進めていく必要があると考えているところでございます。
 

 
 26ページをお願いいたします。地勢的には、図にありますとおり、離島あり、中山間地・僻地あり、広い県土に約220万人の人口を抱えております。
 
 冬季には、雪により医療アクセスが低下する地域もかなり多くございます。
 
 医療圏は7つございまして、新潟市を中心とした新潟圏域を除きますと、公立・公的病院で地域医療が支えられている圏域がほとんどでございます。特に県立病院と厚生病院が多いことが特徴として言えるかと思います。 


 
 続いて、27ページをお願いいたします。27ページ以降は、重点支援区域として3つの地域を選定していただいておりますので、それについて記載させていただいております。
 
 まず、昨年度選定されました県央区域でございますけれども、資料の右上のほうにございますが、県央基幹病院の2年後の開院に向けまして開院準備を加速化させているところでございます。この病院を中心に、地域密着型の3病院とともに再編を図るということでございます。
 
 岡留先生にもお世話になりましたけれども、今年度、指定管理者が済生会に決まりまして、ER救急の核になる4人の先生方を現在は確保し、看護師も含めてスタッフ確保に取り組んでいるところでございます。先週、調整会議を開催いたしまして、回復期を担う地域密着型3病院の規模などについて合意がされたところでございます。
 

 
 続いて、28ページを御覧いただきたいと思います。上越区域でございますけれども、下の表のマル7を御覧いただきたいのですけれども、労災病院の診療機能が低下してきている状況にございます。
 
 人工透析からの撤退が表明されたこともございますし、星印のついた病院が多くございますが、再検証対象病院が県内でも一番多い地域でもございます。
 
 書いてはございませんが、今、市立病院の改築計画が中断状態にあることや県立の僻地病院の在り方の議論も進行中でありまして、今後、急性期の機能強化も含めて圏域全体で議論を進めていきたいと考えているところでございます。 


 
 29ページをお願いいたします。佐渡でございますけれども、ここは離島でございまして、特に従来から医療資源の不足が課題となっておりました。
 
 慢性期を担う民間の病院が閉院することとなったことに伴いまして、今後、介護との連携などと併せながら、今まではなかなか進んでこなかったのですけれども、これを機会に将来を見据えて医療再編を検討するということで地域がまとまったという状況でございます。
 


 
 30ページ、既にかつて医療再編を行った魚沼区域の状況についてもお話しさせていただきたいと思います。
 
 平成27年度に、高度急性期、急性期を担う中核病院であります、この地図でいうと真ん中に書いてございますが、魚沼基幹病院の整備を中心とした医療再編を行いました。
 
 病院間の連携は進んできている一方で、圏域内の入院需要推計に対していまだに急性期病床が多いという状況にございます。さらなる再編が必要であると認識しているところでございます。
 
 圏域内におきましては、表の調整会議においても、あるいは、アンダーでの様々な意見交換で議論が行われておりますが、急性期から回復期への病床機能の変更には抵抗感が強い。
 
 他の圏域でも同様の状況がございまして、今後、地域医療構想を進めるに当たりましても機能集約のボトルネックになるのではないかと懸念しているところでございます。


 
 31ページ、その回復期への機能転換についてもう少し課題を整理させていただきますと、1つ目、「在宅復帰に向けたケア等の確立」と書いてございますが、右側の四角の中にございますけれども、看護配置を急性期の7対1あるいは10対1から13対1にした場合の看護師の負荷が大きくなるということで、13対1に移行する場合の組合の反対などもありました。なかなか小さくできないという実態があると聞いております。
 
 10対1では、赤字になる。受ける患者についても、例えば、脳なら脳、認知症なら認知症に特化した形であれば対応できるけれども、それでは患者を十分に確保できない、患者数を確保するために様々な状態の患者を受けようとすると、看護で対応ができないという実態もあると聞いております。
 
 2つ目ですけれども、「看護職のスキル適応」で、一部重複もいたしますが、看護師のスキル、ノウハウ、あるいは、マインドが不足している面もあると考えております。
 
 例えば、後期高齢者の患者が多い状況でございますけれども、患者を起こして歩かせると転んでしまうので、そういった対応が難しいという状況もあるとも聞いております。こうすれば回復期の対応ができるというモデルがなかなか確立されていない、共通認識としてないのかなと認識しておりまして、そういったところが一つの課題かとも思っております。
 
 3点目ですけれども、「急性期偏重の医療従事者意識改革」と書かせていただいております。急性期の看板を下ろすと医師が集まらない、患者も集まらないという意識が根強いという状況があると思います。
 
 一方で、成功している例もございますので、事例やノウハウの横展開を図る必要があると考えているところでございます。
  


 
 32ページをお願いいたします。回復期の機能を担うに当たりまして、別の角度から課題を挙げております。
 
 特に医師確保の課題といたしまして、この資料の真ん中よりちょっと上ですけれども、<人材>と書いてあるところがございますが、人材面として例に挙げておりますけれども、これまでは必ずしも典型的でない回復期を担う総合診療医などについて、確保や育成、モチベーションの維持、スキルアップ、社会的価値をどのように高めるかという課題があると考えています。
 
 様々な課題がございますので、回復期のモデル事業のようなものをやっていただけるとありがたいと考えておるところでございます。
 

 
 33ページでございますが、総合診療医の育成・確保につきましては、県と新潟大学と協定も結んだところでございまして、実効性のある取組を今後検討していきたいと考えているところでございます。
 


 
 34ページでございますが、そのほか、医療再編を進めるための課題といたしまして、幾つか挙げております。
 
 住民の理解はもちろんでございますけれども、機動的に取組を進めるための財源、設置主体の異なる病院間の再編に取り組む上での給与格差、組合といった問題も避けて通れない大きな課題であろうかと思います。
 
 なかなか難しい面はございますけれども、これまで様々な形で支援を厚生労働省からも拡充していただいていることに対しましては感謝を申し上げます。
 
 今年度も給与格差に関しましては基金の対象になったということで、非常に感謝をしているところでございます。一方で、非常にタイミングが大事でございますので、進めるべきときにタイミングを逃さずに効果的に成果を出していくためには集中的な投資も必要になりますので、さらなる財政措置もお願いしているところでございます。
 


 
 35ページ、36ページにそれを記載させていただいておりますが、35ページは、病院事業債(特別分)の延長・拡充をお願いしているところでございますし、


 
 36ページは、基金事業の積極的な活用のための県負担分で、基金事業の3分の1が県負担になっておりますけれども、下の吹き出しのような形で書いてございますが、県負担分の普通交付税措置は人口割で算定されているということで、
 
 財政状況の厳しい新潟県のような県にとりましてはここが対応のネックになってしまうということで、機動的にタイミングを捉えて集中的な取組を行っていくためには、こういったところにも何らかの手当をしていただけると非常にありがたいと考えているところでございます。
 
 新潟県は再編の機運が非常に醸成されつつありますので、引き続き御支援をよろしくお願いいたします。
 
 説明は、以上でございます。ありがとうございます。

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 なお、この会議に出席していた委員は現在の中医協にはいません。5月17日の総会では、いろいろな意見が出ました。詳しくはこちらをご覧ください。 https://bit.ly/3Wt2bhy

 診療側、専門委員、支払側が一通り発言した後、再び診療側から茂松茂人委員(日本医師会副会長)、そして最後に公益側から飯塚敏晃委員(東京大学大学院経済学研究科教授)が発言して閉会しました。
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〇小塩隆士会長(一橋大学経済研究所教授)
 ありがとうございました。ほかにご意見、ご質問ございますでしょうか。はい。茂松委員、お願いいたします。

〇茂松茂人委員(日本医師会副会長)
 はい。日本医師会の茂松でございます。いろいろ今、議論が出ましたが、今、全世代型社会保障法案が通ったところでございます。
 
 まず、その中で、かかりつけ医機能の制度整備といったところで、かかりつけ医が普段から診療所と中小病院、また有床診療所、そこを面で患者さんを診ていくということで、普段からそこの協力をしっかりしていくいうことを今、日本医師会でもしっかり進めているところでございますし、
 
 今までやってきているわけですけれども、それをさらに強化していくという中で、そこで高齢者を普段から見ていくということで、できるだけ高齢者に対する救急を受けている医療機関とか、その辺で二次救急の病院も含めて受けていくという中で、少しでも減らしていくということが大事だろうと思います。

 そして、三次救命にしましては、やはりトリアージ機能が一番重要ではないかと思います。来られたときにすぐ治るものであれば、すぐ診て返す。返すときには下り搬送をしっかり考えていくという体制をとっていくということが非常に必要であろうと思っておりますし、しっかり、これは、われわれがやっていかねばならないということと。
 
 もう1つは、やはりDMAT、DPAT、そこの機能をしっかりさせるということでありますが、これも全て、もとの病院がございます。そこに対して、それだけの人を送り込むということはそれだけの対応をその病院にしっかりとしていただきたいということが重要かと考えております。以上です。

〇小塩隆士会長(一橋大学経済研究所教授)
 ありがとうございました。飯塚委員、お手が挙がってますので、お願いいたします。

〇飯塚敏晃委員(東京大学大学院経済学研究科教授)
 はい、ありがとうございます。95ページの論点に関して2点、コメントさせていただければと思います。 
 
 まず救急医療の体制に関してですけれども、高齢者の救急搬送の数が増えていると。これは高齢化が進んでいるので、ある意味、当然かと思いますけれども。
 
 一方で、搬送数が増えるということで、現場に救急車が到着する時間が遅延するという現実があると思いますが、これは救急医療のアウトカムであったり、あるいは医療費に直接影響する重要な問題というふうに捉えています。

 現状では、救急の要請があった場合、ほとんど全ての場合、救急車で搬送しているということかと思いますけれども、この搬送数そのものを減らすことは可能かどうか。あるいは代替的な搬送手段を利用できないかといった抜本的な方策を含めて、これは医療計画でご検討いただきたいなと思いますけれども。

 救急体制は医療の質、繰り返しですが、医療提供体制をどう整備して、どう医療資源配分を、資源を配分するかに大きな影響がありますので、よろしくお願いしたいと思います。
 
 2点目ですけれども、へき地医療に関しまして、これは捉え方がですね、まずかなり限定的だなあというふうに感じています。
 例えば、社人研の推計では、今後、30年ぐらいを見ますと、ほとんど大多数の自治体で人口が減少するというのがもうわかっているということで、
 
 人口の減少下で、どうやって医療提供体制を整備するのかというのが極めて重要な問題というふうになりますので、
 
 そういう捉え方をした上で、さらに診療報酬でどうするのかという議論を考えるべきではないかなというふうに思います。
 
 特に、若年層の人口減少というのが非常に大きくなってきますので、若年層が主に利用するような医療へのアクセスというのが必然的に難しくなるということが懸念されまして、こういったことを、これをどう確保するかというのが重要な論点かなというふうに考えています。以上になります。

〇小塩隆士会長(一橋大学経済研究所教授)
 ありがとうございました。ほかはいかがでしょうか。追加のご意見、よろしいでしょうか。
 
 はい。それでは、ほかにご質問等ないようですので、本件に係る質疑はこのあたりとしたいと思います。
 
 本日も非常に貴重なご意見を頂戴いたしました。ただ、中医協だけで全部解決できる問題では決してございませんので、事務局におかれましては、他の部局とも連携を深めていただいて、本日いただいたご意見を踏まえて対応していただくようにお願いいたします。
 
 本日の議題は以上です。次回の日程につきましては、追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。
 
 それでは、本日の総会はこれにて閉会といたします。どうもありがとうございました。

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 いろいろ議論はありますが、診療報酬以外の公的資金をドーンと投入して、フランスの公的緊急医療サービス「SAMU」のような仕組みの「日本版」はつくれないものでしょうか。

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