朝からSNSでは「大谷さん」「水原一平」「肩代わり」などのワードで大騒ぎ。翌日の土曜日には「学歴詐称疑惑」も出てきて、もう大変なことになっています。【新井裕充】
金曜日の中医協です。週2ペースが終わった答申後では珍しいのですが、今週中に開催したかったのでしょう。水曜日(20日)は祝日でした。
1.薬価部会(10:00~10:05)
2.総 会(10:16~11:05)
前回13日と同様、薬価と総会の2つです。薬価部会では、市場拡大再算定の類似品の取扱い(いわゆる「共連れ」ルール)について方針をまとめ、この日の総会(議題②)で承認されました。
【議 題】
① 高額医薬品(感染症治療薬)に対する対応について
② 市場拡大再算定に関する対応について
③ プログラム医療機器に係る評価療養等について
④ 希少がん領域における体外診断用医薬品等の診療報酬上の取扱いについて
⑤ 令和4年度DPC導入の影響評価に係る調査「退院患者調査」の結果報告について
今回のメインは議題①のゾコーバ錠でしょう。残念なことに、配信エラーが発生しました。
【今回の内容】
① ゾコーバ錠の薬価、収載後の価格調整等について
② 市場拡大再算定の類似品の取扱い(案)について
③ 評価療養・選定療養に係る運用(案) について
④ コンパニオン診断薬の例外的な取扱いに関する対応(案) について
⑤ 令和4年度DPC調査の結果について
①では、資料「総-1-2」の最終ページの説明で配信が止まったため、気づかないまま質疑に入ってしまったようです。
復旧後、発言のやり直しはなく、厚労省の担当者が発言要旨を伝えました。コンパクトにまとまっているので、こっちのほうがいいかも?
15分間の停止は異例。委員の発言が丸ごと“非公開”になりました。復旧後、日本医師会の委員が苦言を呈し、「YouTubeでの配信に不具合が生じた場合の対応について事務局でご検討いただきたい」と求めました。
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議題②では、この日の薬価部会でまとめた内容がそのまま示され、委員の発言なく了承されました。
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議題③は今改定を踏まえた対応です。
質疑では、診療側と支払側の代表がそれぞれ簡単にコメント。了承されました。
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議題④も反対意見なく了承されました。希少がんの患者が迅速にアクセスできるようにするための例外的な対応です。
質疑で、支払側は「あくまで希少がんに限った対応であり、個別審議だとしても、安易に他の領域に適用するものではない」と指摘しました。
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議題⑤はDPCの影響調査です。厚労省の担当者が「大きな変化はない」と簡単に報告し、3分で終了。DPC評価分科会があった頃は何時間もかけて扱われた調査ですが。
委員の発言はありませんでした。かつて日本医師会の委員が「粗診粗療だ」「治癒率が低下している」などとDPC制度を批判していたのが懐かしい。
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この日の議題を終え、最後に眞田享委員(経団連社会保障委員会医療・介護改革部会長代理)の退任挨拶がありました。
眞田委員は「産業界、企業経営においても重要であり、また中医協運営にとっても共通して重要と思われる事柄」として、①PDCAサイクルの継続、②データドリブンマネジメントの徹底、③イノベーションの促進──の3点を挙げました。
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ところで、水原一平氏の問題をめぐっては、「なぜもっと早く気づかなかったのか」との声も出ています。信頼していたのでしょうね。とても残念です。
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下記のファイルは、2024年3月22日(金)に開催され、YouTube でライブ配信された第586回中央社会保険医療協議会(中医協)総会の速記録(非公式)です。弊社が独自に作成したものですので、厚生労働省の公式議事録とは異なることにご注意ください。
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