「初音ミクに負けないよう日医でもやっていきたい」
そう意気込みを示したのは、日本医師会の中川俊男会長だ。12月15日、都内のホテルで田村憲久衆院議員(厚生労働相)を囲む「社会保障勉強会」(政治資金パーティー)が行われ、医療関係団体のトップらが集まった。【本根優】
内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室が、VOCALOIDソフト「初音ミク」などを開発・販売する「クリプトン・フューチャー・メディア」と連携し、初音ミクを「コロナ対策サポーター」に任命している。
勉強会の出席者によると、こうした話題に反応し、中川氏は若者にはテレビ以外のSNSやYouTubeなどでの啓蒙が必要との立場から、政府に対抗意識を燃やした。
この社会保障勉強会は各医療関係団体が輪番で幹事を務めている。この日は、東京都医師会の番だった。
猪口正孝都医副会長の司会で、田村氏、中川氏、尾﨑治夫都医会長がディスカッションを行った。
田村氏からは、つい本音が口を衝いて出てしまう場面もあったという。
「大臣より(自民)党で仕事をしていたほうが、いろいろできる」
大臣は、日々決裁することが仕事なので、水面下での細かな政策調整は担えない。そうした役割は、長く務めた党政調会長代理のほうがやりやすかったという意味だろう。