先週、政治資金パーティーへの出席で、猛批判を浴びた日本医師会の中川俊男会長。今週は『週刊新潮』が、中川会長の「寿司デート」を報じ、さらに国民が不信感を募らせる事態となった。【本根優】
週刊新潮は、中川会長が昨年8月、アクリル板など感染対策を取っていない高級寿司店で女性とシャンパンを飲みながらマスクなしで外食をしていたことなどを報じた。
その早刷りが出回った発売日前日の5月19日、関係者によれば、日医会館内にも張り詰めた空気が漂った。定例記者会見では、「寿司デート」について質問しようと、フジテレビの記者が最前列に座ったという。
だがこの日、日医は会見方式を改めた。これまではコロナに関わるさまざまなトピックについて中川会長が見解を語り、質疑応答を行っていた。翻って、この日は短めのコメントにとどめ、各トピックの担当副会長・常任理事にマイクを譲り、早々と降壇した。
そしてあろうことか、中川会長は他の幹部が説明をしている最中に、静かに会場から姿を消した。
その後、フジテレビ記者が「寿司デート」に対する日医の見解を質すと、広報担当の城守国斗常任理事は「プライベートな件なので」とコメントし、回答を控えた。
20日に週刊新潮が発売されると、中川会長に対する苦情や抗議とみられる電話が日医に殺到。代表電話はパンクし、日医から都道府県医師会には「直通電話かメールの使用を」と求める通知が出されたという。
一方で、民放のテレビ関係者からはこんな話も。
「ガッキー(新垣結衣)結婚で、中川会長のネタは尺(時間枠)がなくなった」
言い換えれば、ガッキー&星野源の結婚のニュースがなければ、中川会長の「寿司デート」がもっと派手に放送されたということだ。