物価・賃金対応は「別枠で」

桜田門_2023年6月1日

 政府は6月7日、「骨太の方針2023」原案を経済財政諮問会議に提示した。翌8日からは自民党の政調全体会議での議論が始まり、その書きぶりをめぐるアピール合戦が起こっている。厚生労働分野で声が強いのは、24年度診療報酬・介護報酬・障害福祉サービス等報酬のトリプル改定に関するものだ。【本根優】

 骨太原案の記載は「物価高騰・賃金上昇・経営の状況、支え手が減少する中での人材確保の必要性、患者・利用者負担・保険料負担の抑制の必要性を踏まえ、必要な対応を行う」というもの。

 政調全体会議で、田畑裕明厚労部会長は厚労部会での意見を踏まえ「物価上昇と継続的な賃上げという経済的な局面の下だが、医療や介護は公定価格で運営され、価格転嫁できない」と指摘。骨太原案で社会保障費の伸びは高齢化分に抑えるとした「従来の方針を踏襲」する原案の書きぶりに対して、懸念を示した。

 また、これまでは薬価引き下げなどで財源を捻出してきたが、今回は「必ず別枠で、物価高騰・賃金上昇に対応するための社会保障制度の枠組みをお願いしたい」と訴えた。

 トリプル改定をめぐる骨太原案の記載についても「必要な対応を行う」という表現ではなく「引き上げ」と明記するよう求めた。

 医薬品関連で、骨太原案の「イノベーション評価などの更なる薬価上の措置」に関しては「保険収載時および特許期間中のイノベーションの適切な評価」といった具体的な記載への変更を要望。一方で「長期収載品等の自己負担の在り方の見直しなどを進める」との記載については「見直しなどの検討を進める」への表現緩和を求めた。

 自民党は12日の週にも政調全体会議を開き、政府から修文の状況などを聞き、調整を進める方針だ。

 政府は骨太を16日に閣議決定したい意向だが、少子化対策や防衛費増額といった大型案件での支出膨張が避けられない中、社会保障分野では歳出カットへの激しい抵抗が続く。

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