参院選「定年制」対応は?

渋谷道玄坂下_2022年2月21日

 「党役員は1期1年、連続3期までとすることで権力の集中と惰性を防ぎたい」

 21年8月にこう表明して、当時の二階俊博幹事長に引導を渡した岸田文雄氏。しかし、岸田氏が首相となった今、こうした党改革の実効性に対して、若手議員から疑問符が付く事態が生じている。【本根優】

 自民党青年局(小倉将信局長)は2月21日、茂木敏充幹事長と面会し、衆院選(比例区)の内規で定める「73歳定年制」の堅持などを申し入れた。

 これとは別に、7月予定の参院選(比例区)の「70歳定年制」をめぐっては、特例扱いを受け、公認される議員が相次いでいる。国家公安委員長を務めた山谷えり子氏(71)や、青山繁晴氏(69)だけではない。

 日本理学療法士協会理事の小川克巳氏(70)、日本臨床衛生検査技師会会長の宮島喜文氏(70)、そして元厚生労働副大臣の木村義雄氏(73)という、厚労関係の面々も特例対象で公認されている。

 内規で「任期満了日に原則として70歳未満」と定めている中、7月25日の任期満了日に、前出の5人は70歳オーバーとなる。

 ただ、内規では「支持団体が余人をもってかえがたいと決定した場合などには公認を認める」とも規定。このことが、特例を増やす要因となっている。

 参院自民党幹部は特例対象が拡大する現状に対して、問題意識を示していない。

 「人生100年時代、1億総活躍が叫ばれる時代に、杓子定規に(定年制を)当てはめる必要があるのか」といったことが理由だ。

 しかし、若手議員からは、「岸田さんが掲げた党改革では、若手を積極的に登用するとなっていたはずだが、選挙で定年制が形骸化すれば、その芽も摘まれてしまう」などと、懸念の声が上がっている。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

関連記事

  1. 日比谷公園前_2022年8月9日

    厚労部会長に田畑氏

  2. 日比谷公園_2021年10月8日

    田村氏と加藤氏

  3. 交差点_2023年4月4日

    過去の“失敗”

  4. 増上寺_2020年8月31日

    都医・尾﨑会長に「困惑」する日医

  5. 皇居前・突入防止の置き石_2021年4月12日

    高市氏の善戦

  6. 日比谷公園_2021年3月23日

    萎みつつある期待

  7. 逢坂_2022年4月22日

    二階派を巡る動向

  8. 羽生田氏から釜萢氏へ

    羽生田氏から釜萢氏へ

議事録のページ総合
総会議事録のページ
材料専門部会議事録のページ
■ 議事録のページ【小委・分科会】

第592回中医協総会(2024年7月17日)【速記録】

第592回中医協総会(2024年7月17日)【速記録】

第225回中医協・薬価専門部会(2024年7月17日)【速記録】

第225回中医協・薬価専門部会(2024年7月17日)【速記録】

第223回中医協・基本問題小委員会(2024年7月3日)【速記録】

第223回中医協・基本問題小委員会(2024年7月3日)【速記録】
PAGE TOP