日医の改定対応

祝田橋_2023年8月30日(中医協の帰り)

 日本医師会は9月19日に「第1回診療報酬改定に関する都道府県医師会長会議」を開き、松本吉郎会長が24年度予算編成に向けての現状報告と今後に向けた対応を説明した。急遽開催したこの会議は、松本体制となって生まれた初の試み。どういう狙いがあるのか。【本根優】

 24年度は診療報酬、介護報酬、障害福祉サービス等報酬のトリプル改定がある。年末まで財源確保をめぐる攻防が続く見込みだ。

 松本会長は、政府の「骨太の方針2023」策定論議で、政府が重要視する少子化対策と「社会保障の両方で予算確保に取り組んでほしい」と主張。その後、8月末の概算要求基準(シーリング)段階では社会保障関係費の自然増5200億円が認められたものの、予算編成過程で圧縮が求められる。日医としては「シーリングとは別枠」で診療報酬改定の財源確保を求めていく方針だ。

 その前には、政府が「秋の経済対策」をまとめる。日医は物価高騰や賃金上昇に対する医療機関などへの緊急支援対策を要望する構え。具体的には「入院患者・入所者への食事療養等に対する財政支援」「医療機関・介護事業者等における光熱費等の物価高騰に対する財政支援」となる見込みだ。日医は病院団体や介護関係団体とも足並みを揃え、要望を行う。

 冒頭の都道府県医師会長会議は10月17日と11月21日にも予定する。日医からの情報発信を密にするとともに、都道府県医師会長からその都度意見を募り、まさに「オール医師会」として改定に取り組む姿勢を示す狙いがある。

 これに対しては、医師会関係者から2つの見方が出ている。

 1つは常任理事を4人増員して全国の医師会などを回るよう連携を強化したのと同様に、ボトムアップで政府・与党に働き掛けを行う手法という理解だ。

 もう1つは、松本体制の“負”の面に対して。安倍晋三首相(当時)と蜜月を築いた横倉義武会長(同)は直談判が可能だったが、松本会長には岸田文雄首相や政権中枢に太いパイプがない。そこで、都道府県医師会、病院団体、介護団体を含めた多くの関係者で声を大きくして圧力をかけるしかないという見方だ。

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