医療ＤＸ、ＡＣＰ、明細書、生活習慣病対策、処遇改善、入院時の食費、実調見解など多くの項目が並びました。（細かい項目が、と言いたいのですが、そうでもなさそうで）
１．総 会（8:30～11:24）
総会のみの開催です。予定より30分ほど早く閉会しました。議論があったのは、登録医制や内科系開業医の報酬減につながる（かもしれない）議題５の「生活習慣病対策」です。
【議 題】
① 診療報酬調査専門組織「医療機関等における消費税負担に関する分科会」からの報告について
② 医療ＤＸ（その４）について
③ 個別事項（その12）について
④ 個別事項（その13）について
⑤ 個別事項（その14）について
⑥ 処遇改善（その２）について
⑦ 入院時の食費について（その２）
⑧ 令和６年度診療報酬改定に関する基本的な見解（各号意見）について
資料を踏まえて書き換えると、次のような内容。
【今回の内容】
① 令和６年度改定で消費税上乗せ分の見直しをしない対応案
② 書面要件・書面掲示のデジタル化、後ろ倒しを踏まえた対応
③ 人生の最終段階における意思決定支援、情報の共有
④ 明細書の無料発行、施設基準の届出等の省略化・電子化
⑤ 書面交付、受診頻度とリフィル処方箋、医科歯科連携、慢性腎臓病
⑥ 医療関係職種の賃上げに向けた検討の進め方
⑦ 入院時の食費の引上げ（１食30円）
⑧ 実調を踏まえた支払側・診療側の見解提示
議題①は、２日前の水曜日（12月６日）に開かれた消費税分科会での取りまとめ報告。補てんされているから次期改定では上乗せ分の見直しはやらないという内容ですが、日歯と日薬が不満を漏らしました。
議題②は、中小病院にとって重要な課題が増えたかも。総務課や医事課の誰かが片手間にやるのではなく、専任のシステム担当者をしっかり配置してホームページなどを管理する必要がこれから増えそうな予感。
議題③は、高齢者救急の延長線上にある問題。介護施設と急性期病院をＩＣＴで結んで連携して、「もう十分、生きたやないか」っていう話でしょうけれど・・・。
議題④は特に議論なく了承。明細書はかつて紛糾したテーマだったので、もう少し揉めるかと思いましたが、シャンシャンでした。
そして今回のメインが議題⑤です。かかりつけ医の議論で対立した「生活習慣病管理料」にフォーカスしています。リフィル処方箋も論点に入れてきたので激論必至！ いまが食べ頃の味付けに仕上がっています。
医師会は長い原稿を用意してきたようで、これを２回に分けて読み上げました。１回目は質疑冒頭の発言。２回目は支払側の発言に対する反論です。何を言ってくるか、想定内だったのでしょうね。表紙の写真は台本をめくっているシーンです。
議題⑥は具体的な設計を分科会に投げる案を了承したという内容です。分科会では委員が何を言おうが厚労省案で決まる場ですので、すでに原案はできていて「分科会で了承された」という手続きを踏むだけでしょう。
議題⑦はこの日の午後に開かれた医療保険部会でも了承。総額を決めるのが中医協で、自己負担分を決めるのが医療保険部会（たしかそう）という役割分担らしいです。たった30円と思っていましたが、これは１食分なので１日90円。１カ月にすると2,700円になるんですね。（ちょと痛いか）
最後の議題⑧は、実調が出た後のいつもの儀式。支払側・診療側からそれぞれ連名の意見書が提出され、両側の代表が見解を述べました。支払側はポイントの説明でしたが、診療側代表（医師会）は意見書の文面をそっくりそのまま読み上げてくれたので助かりました。（文字起こしの手間が省けた）
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下記のファイルは、2023年12月８日（金）に都内で開催され、YouTube でライブ配信された第571回中央社会保険医療協議会（中医協）総会の速記録（非公式）です。弊社が独自に作成したものですので、厚生労働省の公式議事録とは異なることにご注意ください。
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