改正医療法の施行に向けた厚労省の論点提示を踏まえ、支払側が外来管理加算の廃止などを主張。診療側が激しく抵抗して時間切れとなり、入院(その3)の審議は次回以降に持ち越しとなりました。
1.検証部会(8:30~9:04)
2.薬価部会(9:15~10:04)
3.総 会(10:12~12:18)
最初に開かれた公益委員のみの検証部会では、令和5年度調査の結果を取りまとめました。リフィル処方箋や後発品など令和4年度改定の効果を調べる内容です。
続く薬価部会は新薬と基礎的医薬品が主なテーマです。このうち新薬については、研究班の提案を踏まえた論点提示。研究代表者の成川衛教授が参考人として出席し、委員の質問に答えました。
【議題】
① 診療報酬改定結果検証部会からの報告について
② 入院時の食費について
③ 外来(その3)について
④ 入院(その3)について ⇒ 延期
総会の議題として予定されていたのは4項目。このうち④は延期です。最初の議題①は、令和5年度調査の報告。同日の検証部会で示された資料がそのまま総会にも出されました。利用が進まないマイナ保険証の調査も含まれていましたので、日本医師会の委員が「みんなで頑張って、しっかりと活用してまいりましょう!!」と笑顔で呼び掛けました。(この時はまだ笑顔)
②は、入院時の食事療養費の引上げについて。前日9日(木)の医療保険部会とほぼ同じ資料が出ました。「自己負担」の部分は同部会で審議し、中医協では自己負担分も含めた「総額」を決めるそうです。厚労省担当者の説明はこちら。
③外来(その3)の資料は表紙を含めて130ページ。目次は次のとおり。
【目 次】
1.外来医療の現状等について
① 全般
② 外来機能の分化の推進について
③ 医療DXについて
2.かかりつけ医機能に係る評価について
① 総論
② 時間外対応加算について
③ 書面を用いた説明について
④ 特定疾患療養管理料について
⑤ かかりつけ医機能に係る評価等の併算定について
1に関する論点はP129に掲載。2に関する論点はP130に出ています。
【P129】
【P130】
患者への書面交付や報告制度など、改正医療法の施行が令和6~7年に控えていますので、このような項目が挙がっています。
発言が多かったのは、P130の論点のうち「特定疾患療養管理料」「併算定」あたり。今回の質疑は、公益裁定や答申の時のように、診療側代表と支払側代表の意見陳述からスタートしました。診療側は約10分、支払側は約15分。
こんな感じで約1時間。診療側が厚労省を追及することはなく、支払側とバチバチやりました。。。
すでに四隅を取られたオセロみたいな状況なので、大きく巻き返すのは難しいかも? 改正医療法の施行で義務化されるのだから、「外来管理加算は廃止でいいよね」となるのは仕方ないとして、バーターで特定疾患療養管理料の対象範囲の拡大を取りにいくという抵抗しかない? 内科系クリニックにとって、かなり厳しい誘導が入りそう。例えば、「給料を減らす」と言われたら反発するけど、「その代わり、これをやったら現状を維持できるよ」と言われたら、渋々ながら受け入れるしかないか。
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