第123回中医協・材料専門部会(2023年10月27日)【速記録】


2023年10月27日の材料部会

 約1カ月ぶりの開催です。8月の業界ヒアリングを経て、前回9月20日から個別項目の検討に入り、今回は2回目。「保険医療材料制度の見直しに関する検討(その2)」と題する資料の中で、3つの論点が示されました。

 1.小委員会(8:30~8:51)
 2.総  会(9:00~10:32)
 3.材料部会(10:38~10:57)
 4.薬価部会(11:00~11:29)
 5.合同部会(11:33~12:15)

 この日の中医協は5階建て約4時間の開催です。先週から「週2ペース」に入ったのですが、今週の水曜日(25日)は急きょ中止になりました。そのため、前回20日から1週間後の金曜開催です。25日の分が今回に流れ込んだのでしょうか、盛りだくさんです。

 いつもより早い8時半に始まり、小委と総会で約2時間。続いて材料部会に入りました。いろいろな会議が同時進行している中で、材料部会はこのようなスケジュールで進んでいます。

★スケジュール_0621部会資料

 前回の主なテーマは「イノベーションの適切な評価」で、チャレンジ申請について論点が示されました。チャレンジ権を取得する申請時期について「保険適用後一定期間は行えるようにしてはどうか」と提案。質疑では、この「一定期間」について議論がありました。部会の検討課題は次のとおり。
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99_スケジュール

 今回はイノベーションの評価の2回目で論点が2つ(P23、28)。そして市場拡大再算定についての論点が1つです(P37)。3つの論点は次のとおりです。

【P23】
023_検討(その2)

【P28】
028_検討(その2)

【P37】
037_検討(その2)

 このうち、2つ目の論点「臨床的な有用性が同等以上であって費用を削減するような医療機器に対する評価」(同部会の資料P24~28)については、26ページに事例が1つ挙げられています。

026_検討(その2) のコピー

 診療側と支払側から次のような意見がありました。

〇茂松茂人委員(日本医師会副会長)
 それでは、3つの論点についてコメントさせていただきます。まず23ページの論点につきましては、特に異論はございません。
 (中略)
 続きまして、28ページの論点について、ご説明を申し上げます。特に論点につきましては、概ね異論はございません。ただ、どの程度の費用削減額効果が示されれば加算の対象とし、どの程度の加算額とするのかについては、これは検討がさらに必要になるのかと思っております。また、既存品と比べて同等以上の有効性を有し、費用が削減されるということであれば、市場において評価され、シェアが拡大することで十分な評価が得られることも考えられますし、一定の時期が到来すれば既存品と機能区分を同一にしていくことも考えるべきですので、そうした点を含めて全体的な観点から評価のあり方を検討することも必要だと考えております。
 (中略)
〇松本真人委員(健康保険組合連合会理事)
 それでは、各テーマの論点に対してコメントさせていただきます。まず、23ページの希少疾患等に対する検査の評価についてでございますが、現状の取扱いに課題があるということは理解いたしました。評価の透明性、技術とモノの分離という観点から、原価計算方式を導入することも考えられますので、仮に原価計算方式で評価した場合も含めて、加算で対応する妥当性について、もう少し検討を続けてはどうかというふうに考えております。
 続きまして、28ページに、費用を削減するような医療機器についてでございますが、26ページにあるような、紹介の事例にあるような機器についてですね、保険財政的にも開発が進むことを期待しております。28ページにあります今回のご提案は、保険収載時の価格設定に費用対効果を反映させるという側面もあるというふうに受け止めております。費用削減の効果をどのように見込むのかという技術的な課題も含めて、また妥当性の担保について検討する必要があるというふうに考えております。
 最後に、37ページの市場拡大再算定については、検討の方向性に異論はございません。
 (中略)
〇島弘志委員(日本病院会副会長)
 本日の、この論点に関しましては、いずれもこの方向で検討するということは、今後のいろんな問題点を含めてですね、重要な話だろうと思っておりますので、そういう方向で進めていただければと思います。
 特に28ページの所。費用が軽減したときに、というとこで、茂松委員からも言われましたように、実際、そうなると非常に、薬剤のとこでも少し話はしましたが、ドミナントのとこで話しましたけども、それだけ流通するわけですから、それだけ企業としても収益はあるというふうに考えるので、この辺のですね、バランスというか、考え方をもう少し整理する必要があるんじゃなかろうかというふうには思います。以上でございます。

 なお、前回の部会では診療報酬改定の後ろ倒しに伴う保険適用のスケジュールが示されましたが、R(再製造)が漏れていたとのことで、今回改めてスケジュールを提示。了承されました。

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2023年10月27日(金)に都内で開催され、YouTube でライブ配信された中医協・保険医療材料専門部会(第123回)の速記録(非公式)です。弊社が独自に作成したものですので、厚生労働省の公式議事録とは異なることにご注意ください。

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