第65回中医協・費用対効果部会(2023年10月4日)【速記録】


2023年10月4日の費用対効果部会

 レカネマブの薬価収載に向けて、まずは部会で検討する方針を前回9月27日の総会で決めたことを踏まえ、薬価部会と費用対効果部会が開かれました。

 1.消費税分科会(8:45~9:00)
 2.総会(9:30~10:46)
 3.薬価専門部会(10:53~11:30)
 4.費用対効果部会(11:35~12:14)

 レカネマブについて薬価専門部会では、ベネフィットよりもリスクを指摘する意見のほうが多く出たように思います。

 費用対効果部会は前回9月13日と同様に「制度見直しに関する検討」という議題で、今回は「その2」となっています。

 前回議論した①価格調整の対象範囲のあり方、②介護費用の取扱い──の2項目について論点が示されたほか、新たに「レカネマブに係る検討について」という資料が追加され、この論点も示されました。

 3項目の論点について各側が一通り意見を述べた後、発言がなかった事項について飯塚敏晃部会長が見解を求め、最後に飯塚部会長が締めくくりの発言をして閉会しました。

〇飯塚敏晃部会長(東京大学大学院経済学研究科教授)
 (前略)ありがとうございました。ほかには、ご意見、ご質問等はいかがでしょうか。1点ですね、23ページの所に戻っていただきますと、価格調整範囲の見直しという議論の最後にですね、一定の価格引き上げの際の条件等についてどう考えるかという論点もご提示いただいておりまして、これは皆さま、ご意見等ございますか。これは少し戻っていただいて、16ページあたりを見ますと、この費用と効果、価値をですね、反映していこうという趣旨なんですけれども、今までのところは価格を下げるという方向に実際は扱われてきたということなんですが、これをしっかり今後、見ていくというところで論点に挙がっていたのかと思いますが、このあたり、もし、ご意見等ございましたら、お願いできればと思いますが。はい、長島委員、お願いいたします。
〇長島公之委員(日本医師会常任理事)
 先ほども申しましたけど、これらを議論するためには、まず事務局において具体的な資料を整理して、それを提示いただくというのが前提ではないかというふうに考えております。以上です。
〇飯塚部会長
 はい、ありがとうございます。これは今まで資料を提示いただいておりますけれども、どのような資料を、もし今、ご念頭に、もしありましたら。
〇長島委員
 はい。先ほどコメントのところで申し上げたところですけれども、まず、例えば薬価制度、材料価格制度の補完という、これまでの説明との整合性を図る観点とか、比較対照技術の選定プロセスに関する正当性の観点、あるいは、例えばシミュレーションなど。そういうようなものを少し具体的に、どのようなものかというイメージが今はわいていない状況ですので、そのような具体的な資料というのが必要ではないかというふうに考えております。
〇飯塚部会長
 はい、わかりました。この制度を少し大きく見直していこうという場合にどういうふうな具体的な方向性があるかということで資料のご提示をいただきたいということかと思います。ほかには、この点、はい。松本委員、お願いいたします。
〇松本真人委員(健康保険組合連合会理事)
 はい。資料のですね、21ページのほうに、この価格引上げの条件というのが、右のほうに2つほど示されておりまして、費用対効果に優れた結果が得られた品目がどういった点を満たさなかったというのが明記されております。どちらかと言うと、①よりも、なんか②のほうが全部バツが付いているので、と思うんですけども、やはりそこに書いてある条件ですね。全く異なっているということ。あるいは改良の範囲を超えるってことは、私はある意味では結構、妥当な基準ではないかというふうに思いますので、もしこれ、例えば、これを、例えば覆すほどのですね、何かこう、条件が出てくるとかですね、そういうのがあるのかな。少し、ちょっとその辺、先般の業者のヒアリングも「少しそこまでは」っていう印象を受けましたので、そういうのがあれば、ということで検討するってことではないかと思いますが。あくまでも個人的な意見にとどまりますけども、そういうことで、私としては思っております。
〇飯塚部会長
 はい、ありがとうございます。そういった、この辺の条件をもう少し、どういうふうに考えるのがよいかというところかと思います。はい。島委員、お願いいたします。
〇島弘志委員(日本病院会副会長)
 ありがとうございます。前回も発言させていただきましたが、今、松本先生から言われたような条件というのは妥当なものだろうと思いますが、現実、1円も上がってないと。ドミナントの評価が。うーん、これに対してはですね、前回、13ページのとこに、一番下に書いて書かれておりますけども、むしろ、そういう、そのドミナントと評価したものを、その関連学会のところにきちんと通達して、こういうものが優れてますよといったことのほうが、実際、多く使われるだろうと思います。ですから、そういう考え方もあってしかるべきじゃないかなというふうには思っております。以上です。
〇飯塚部会長
 はい、ありがとうございます。そうしましたら、こういった意見、ご意見をいただいておりますんで、そういった点も踏まえて、今後、事務局には資料等を整理していただければというふうに思います。
 ほかにはご質問等ございませんでしょうか。よろしいですか。はい、ありがとうございます。そうしましたら、本件に係る質疑はこのあたりとしたいと思います。今後、事務局において、本日いただいたご意見等も踏まえて、ご対応をお願いしたいと思います。その際に、まず価格調整範囲につきましては、本日いろいろご意見をいただいておりますので、具体的なイメージを事務局から提示をいただきまして、今後、議論を深めていくという方向で、させていただいてはいかがかと思います。
 また、介護費用の取扱いに関しては、技術的な整理について研究班の先生方からお示しいただくことを検討をしていただければというふうに思います。
 また、論点にありましたとおり、今後の検討におきまして、薬価専門部会と相互の検討状況を共有しながら議論するために、次回は合同部会として開催するということとしたいと思いますが、こちらはよろしいでしょうか。
 はい、ありがとうございます。そうしましたら、次回は合同部会として開催するように事務局において、ご対応のほどをお願いいたします。本日の議題は以上です。次回の日程につきましては、追って事務局より連絡いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。それでは、本日の費用対効果評価専門部会は、これにて閉会といたします。どうもありがとうございました。

 次期制度改革に向けた検討は次のようなスケジュールで進んでいます。

09_【費-2】今後の議論の進め方_2023年4月26日の費用対効果部会

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2023年10月4日(水)に都内で開催され、YouTube でライブ配信されました中医協・費用対効果評価専門部会(第65回)の速記録(非公式)です。弊社が独自に作成したものですので、厚生労働省の公式議事録とは異なることにご注意ください。

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