この日の中医協は、材料、薬価、総会──の3階建てですが、2時間半ほどで閉会しました。今回のメインは材料部会の業界ヒアリングで、これが約1時間半。薬価専門部会でやや駆け足になり、総会は20分で終了しました。
1.材料専門部会(9:33~10:57)
<休憩 10:57~11:05>
2.薬価専門部会(11:05~11:34)
3.総会(11:39~11:59)
薬価専門部会の主なテーマは「その他の課題」です。①医薬品流通の課題、②診療報酬改定がない年の薬価改定、③高額医薬品(感染症治療薬)に対する対応──について論点が示されました。
質疑は15分ほどで終了しました。この日の部会では、「これまでの主な意見」と題する資料(薬-2)も示されましたが、これに言及する発言はありませんでした。「薬-2」の最終ページには、2回目の業界ヒアリングに向けて「必要な資料等」の項目が挙げられています。
・ イノベーション評価のための具体的な評価項目やその説明
・ ドラッグ・ラグ/ロスとなっている品目について、より詳細な現状分析と、その原因・解決策
・ 日本での上市を延期/中止した医薬品について、具体的なカテゴリーやその課題
・ 日本への迅速導入について、薬価における評価の必要性、評価されるべき項目と期待される効果
・ 原価計算方式で開示できない場合における企業側の事情
・ 特許期間中の薬価の維持について、優先度が高い分野等
・ 市場拡大再算定の取扱いに関する考え方
・ 原材料の物価高騰等による採算性への影響と長期的な推移
・ 安定供給の観点から後発品への置換えに配慮が必要な長期収載品の有無やその品目など
・ 最低薬価品目におけるコストの現状
・ 調整幅の議論に資する取引の実態など
・ 流通を取り巻く厳しい環境の現状
スケジュールによれば、次回は業界ヒアリングですが、10月に実施するように見えます。そうすると9月の開催はないのでしょうか。それともヒアリングの前に何か議論するのでしょうか。
記者ブリーフィングで質問が出ました。厚労省の担当者は「スケジュールはあくまで目安としてお示ししているものですので、絶対に9月はないということに決まったわけではございません。最後、座長もおっしゃっておりましたけれども、スケジュールに関しては、また改めてご案内させていただきたいと思っております」と説明しました。
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2023年8月30日(水)に都内で開催され、YouTubeでライブ配信された中医協・薬価専門部会(第208回)の速記録(非公式)です。弊社が独自に作成したものですので、厚生労働省の公式議事録とは異なることにご注意ください。
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