今回も３階建ての３時間コースです。６月21日から５回連続で３時間以上の会議となっています。

　１．費用対効果部会（9:00～9:58）
　２．薬価専門部会（10:02～10:48）
　　　＜休憩　10:48～10:55＞
　３．総会（10:55～12:05）

　費用対効果部会は業界ヒアリングです。前回、専門組織の意見書が出て「対応案」について大筋で了承されましたので、今後の課題である「価格調整の対象範囲」や「介護費用の取り扱い」などについて業界側の意見が示されました。

　続く薬価専門部会は、後発品・長期収載品です。７月12日に「新薬その１」、先週の26日に「新薬その２」と進んできました。12日の会合では、新薬創出等加算品目の仕切価に関するデータに支払側が言及し、不採算品再算定を受けた品目のデータも示すよう求めていました。

　それが資料49ページです。これを見て支払側委員は「残念な結果になっている」と苦言を呈しましたが、専門委員が異論を唱えました。

〇松本真人委員（健康保険組合連合会理事）
　（前略）価格の下支え制度についてですが、資料の49ページを見ますと、前回の薬価改定で急激な原材料費の高騰、安定供給問題に対応するために実施いたしました不採算品再算定の品目について、仕切価額が同水準になっているのは最も多く、低下された品目もあることがわかっております。この２つで全体の４分の３を約、占めているというところでございます。
　最終的には薬価調査の結果を踏まえて判断してはと思いますが、このデータを見る限りでは、前回の薬価改定で行ったことのですね、結果がうまく反映されずに残念な結果になっていると言わざるを得ないというふうに感じております。　（中略）
〇村井泰介専門委員（バイタルケーエスケー・ホールディングス代表取締役社長）
　私から48ページ（仕切価の変化① 長期収載品、後発医薬品）、49ページ（仕切価の変化② 不採算品再算定対象品、後発品のない先発品）のスライドについて、いくつかコメントさせていただきたいと思います。後発医薬品と申しましても、競合品が同種同効品が多く、非常に競合の多い品目から、安定確保医薬品、あるいは不採算品目、あるいは最近の供給制限のかかっている品目など、その実相は多様でございます。したがいまして、毎回、薬価改定後の仕切価率の対応については、メーカーの設定する仕切価率がある程度このようにばらつくことは、私はむしろ、その長期収載品、あるいは後発品の実相を表してるものというふうに、自然なものであると受け取っております。
　特に仕切価率が下がっている商品については、これは厚労省が設定した流通ガイドラインで、売差マイナスの改善と。　
　そのために仕切価率を下げるように、ずっと謳われておりますので、少ないメーカーさんではありますけれども、一部のメーカーさんがそのガイドラインにのっとって、それを下げられたケースもあるのではないかというふうに考えております。
　49ページの不採算品再算定の医薬品の、先ほど松本委員からご指摘のあったところでございますが、この資料につきましては、私ども、自社のデータではございますが、今回、薬価が上がりました、いわゆるこの不採算品再算定で薬価が上がりました商品のうちですね、仕切価が実際に下がったという品目は１品目しか見つけることができませんでした。１品目も、しかも１円下がったというだけですので、実際はほぼ据え置きという状態だったと思います。したがいまして、事務局のほうにはこの資料そのものがどのような出典であったのか、ご調査いただきたいと、いただければ幸いだと思います。私のほうからは以上です。

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2023年８月２日（水）に都内で開催され、YouTubeでライブ配信された中医協・薬価専門部会（第206回）の速記録（非公式）です。弊社が独自に作成したものですので、厚生労働省の公式議事録とは異なることにご注意ください。

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