2023年７月26日（水）に都内で開催され、YouTubeでライブ配信されました中医協・保険医療材料専門部会（第120回）の速記録（非公式）です。弊社が独自に作成したものですので、厚生労働省の公式議事録とは異なることにご注意ください。

　この日の中医協は、①材料、②薬価、③総会──の３階建てです。前回７月12日と同じく３時間超えでした。材料と薬価で約１時間、総会が約２時間です。

　１．保険医療材料専門部会（9:00～9:28）　
　２．薬価専門部会（9:32～9:58）
　　　　　＜休憩＞
　３．総会（10:10～12:14）

　材料部会は前回６月21日にキックオフ。今回は専門組織の意見が出て、次回は業界ヒアリングの予定です。

　この日の部会では公益委員の発言が目立ちましたが、素朴な疑問を投げかけたと言いましょうか、大学のゼミのような雰囲気でした。材料制度はなかなか理解が難しく、業界記者からも敬遠される傾向があります。ふかーい所で決まっているブラックボックスが多いからでしょうか。

　そういえば以前、公益委員の発言に対して日本医師会の委員がぶぜんとした表情で嫌悪感を表したことがありましたが、今回は茂松茂人委員（日本医師会副会長）が優しい表情でコメントしていました。内容には含みを感じましたが・・・。

〇永瀬伸子委員（お茶の水女子大学基幹研究院人間科学系教授）
　永瀬でございます。ちょっと質問したいんですけれども、私、去年、アメリカに行ったときに患者にプログラム医療機器のようなもので薬を飲む時間を教えてくれるとか、それから、こういうときにこういう運動をしたほうがいいって教えてくれるとか、それは無料だったようなんですけれども、そういうものを患者が自分でアクセスして使うことができるようなものがあったのですが、こういうものも、こういう中に入っていくものなんでしょうか。それとも、これは無料のようなサービスとして考えられていくようなものなのか。　
　たぶん、それほどお金は、プログラム開発は大変かもしれませんけれども、私は、患者にはありがたいのかなと思ったんですけれども、この辺のことを教えてください。
〇厚労省保険局医療課医療技術評価推進室・木下栄作室長
　はい、事務局でございます。今、先生からご質問をいただいた点でございますが、一義的にはまず薬事承認を受けてるものかどうかということが国内においては重要になろうかというふうに思っております。　
　患者さんがその、ご自身の健康管理とかを目的に、有料か無料かは別にして、利用されているアプリのようなものはいくつかあろうというふうに思っておりまして、それらをこの世界に持ち込むかどうかということに関しましては、一義的にはまず薬事承認を受けているかどうかというところがポイントになろうかと思います。
　さらに、その薬事承認を仮に受けていた場合につきましても、それは、要は、医師の監督のもとで利用するものか、もしくは、ご本人が自主的な管理のもとに使うかという観点で評価の在り方は変えるべきであろうという点が今回の専門組織からの意見の中でもご指摘いただいている点かというふうに理解しております。以上でございます。
〇永瀬伸子委員（お茶の水女子大学基幹研究院人間科学系教授）
　ありがとうございました。お医者さんの、このネットの中に入ると、そういうのが自動的にダウンロードできるようなかたちになっていたので、そういうのもあるんだなというふうに思った次第で、携帯、Androidとかですね、いろんなものが普及している中で、より患者にとって、医療財政のこととは別にアクセスがしやすくなるといいなということは感じました。よろしくお願いいたします。
〇茂松茂人委員（日本医師会副会長）
　よろしいでしょうか。日本医師会の茂松ですが、今のご意見につきましては、本当に患者さん、国民が自分で健康管理をできるような医療機器がしっかり出てくると。　
　それについては、やはり自治体の健康サービスの１つとして考えていただくと、本当に日本としてはありがたいなというふうには思うところであります。

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