2023年６月21日（水）に都内で開催され、YouTube でライブ配信された
中医協総会（第547回）の速記録（非公式）です。
弊社が独自に作成したものですので、
厚生労働省の公式議事録とは異なることにご注意ください。
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午前９時から正午過ぎまで３時間を超える長丁場となりました。

　１．総会（新委員の所属決定　9:00～9:04）
　　　　　＜一時中断＞
　２．診療報酬基本問題小委員会（9:05～9:24）
　３．改定結果検証部会（9:26～9:53）
　４．保険医療材料専門部会（9:54～10:07）
　５．薬価専門部会（10:08～10:36）
　　　　　＜約10分間の休憩＞
　１．総会（10:45～12:09）

最初に総会が開かれ、
新たに公益委員に就任した本田文子氏（一橋大大学院教授）の
所属する部会・小委員会を決定し、ここで総会は一時中断。
２～５を開いた後、10分間の休憩をはさんで総会が再開され、
残りの議題（下記２～６）を審議しました。

【議題】
　１．部会・小委員会に属する委員の指名等について
　２．診療報酬基本問題小委員会からの報告について
　３．診療報酬改定結果検証部会からの報告について
　４．保険医療材料専門部会からの報告について
　５．薬価専門部会からの報告について
　６．外来について（その１）

総会の前に開かれた小委員会・部会の内容が総会に報告された後、
最後の議題６「外来について（その１）」の資料説明が約20分。
その後、約40分間の質疑を終えて閉会しました。

【議題２】は、６月８日の入院外来分科会に示された令和４年度調査の結果で、
委員の発言はなく、５分ほどで終了しました。
総会にまとめて提示されるのは今回が最初になりますが、
この調査結果の一部は６月14日の「働き方改革」の資料で使われ、
また、今回の「外来（その１）」にも入っています。
そのため、それぞれのテーマの中で意見を述べるのでしょう。

【議題３】は前回改定の影響を調査する検証部会の報告です。
次期改定に向けた検証調査は８項目あり、令和４年度と５年度の２カ年調査です。
前回の「令和４年度調査」は３月22日に結果が報告されました。
今回の「令和５年度調査」は今年７～９月にかけて実施されます。
その「調査票」の原案がこの日の検証部会で正式にまとまり、続く総会に報告されました。
調査するのは、かかりつけ薬剤師･薬局の評価など５項目です。

例年のケースであれば、調査票案を承認して終了ですが、
今回は（７）の一部について、先行して実施した調査結果が公表されました。
これは、マイナンバーカードの保険証利用に関する意識調査です。
昨年12月、マイナ保険証の利用を促進するために「紙の保険証」との間に
点数格差を付ける見直しを実施しました。
その際、支払側から強い反発がありましたが、
「早急に患者・国民の声を丁寧かつ幅広に聴き」「十分に調査・検証」
という附帯意見を入れることで決着しました。
この「早急に」との要望に応える形で、令和５年度調査の実施よりも早く、
先行調査を実施して結果を報告しました。
総会では、この意識調査に関する意見が出ました。
一方、令和５年度の調査票案に関する意見はありませんでした。
令和５年度調査では、「リフィル処方箋」「かかりつけ薬剤師・薬局」
などの調査も予定されています。

【議題４】は、令和５年度に実施する特定保険医療材料価格調査について。

【議題５】は、令和５年度に実施する医薬品価格調査です。

そして今回のメインが【議題６】「外来について（その１）」です。

資料「総－８」は表紙を含めて131ページと大部です。
外来に関する最近の検討状況や政府方針、法改正の内容などが紹介された後、
関係する診療報酬項目について説明がありました。
最終ページに「論点」が示されています。

【論点】
〇 中長期的に地域の医療提供体制が人口減少や高齢化等に直面する中、令和５年の医療法改正を踏まえたかかりつけ医機能の強化等や外来機能の明確化・連携を推進し、患者にとって安心・安全で質の高い外来医療の提供を実現するための、診療報酬の在り方について、今後の医療DXの推進も踏まえ、どのように考えるか。
〇 生活習慣病対策、外来機能の分化を推進していく観点から、効果的・効率的な医療を提供するための、診療報酬の在り方についてどのように考えるか。
〇 前回改定を踏まえ、今後のオンライン診療の適切な評価についてどのように考えるか。

質疑では、支払側と厚労省担当者との間で興味深いやり取りがありました。
詳しくは速記録の200～211ページをご覧ください。

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