テレビのニュースでは、「石破首相、戦後最短で衆議院を解散」と騒がしかったですが、SNSでは「ゾコーバ」がトレンド入り。賛否両論のポストが翌日まで続きました。中医協では、薬剤師会の委員が「あくまでも費用対効果に対する評価結果であり、医薬品の有効性・安全性に対するものではない」と擁護。保険者側は「限りある医療保険財政」を強調しました。 【新井裕充】
1.合同部会(10:00~10:22)
2.総 会(10:30~10:55)
薬価専門部会と費用対効果評価専門部会の合同部会は、アルツハイマー病治療薬「レケンビ」に対する費用対効果評価(案)をまとめた昨年12月13日以来の開催です。「レケンビ」と効能・効果などが同様の「ケサンラ」の薬価収載に向け、合同部会が再開しました。論点に示された方向性は了承されました。
続いて開かれた総会の議題は5項目です。事務局提案は全て承認されました。
【議 題】
① 費用対効果評価専門組織からの報告について
② 臨床検査の保険適用について
③ 歯科用貴金属価格の随時改定について
④ 第25回医療経済実態調査について
⑤ DPC合併・退出等審査会における審査結果及び今後の対応について
議題⑤の前半を除き、全て審議事項。発言があったのは、① ④ ⑤ です。
【今回の内容】
① ゾコーバ錠、ベスレミ皮下注の費用対効果評価案について
② 11月収載予定の臨床検査(E3)1件について
③ 令和6年12月の随時改定の告示価格案について
④ 第25回調査に向けた議論の進め方、スケジュール等について
⑤ 病床数減少後の継続参加、申請手続きの遅滞、「救急補正係数」の取扱い等について
議題①では、診療側(日薬)から「この評価結果によって現場等が、混乱が生じないよう、そして今後の感染症の治療薬等に関する企業の開発意欲が削がれることがないよう留意が必要」との意見がありました。
一方、支払側(健保連)は「新型コロナ感染が拡大した当初は重症化する患者も多く、治療法が確立されていなかった状況もあり、新たな治療薬が求められてきたことは一定程度、理解はする」としながらも、「ウイルスの変異によって重症化する患者が減っている」と指摘。「適切な治療薬の選択を、よくよく考えていく必要がある」との考えを示しました。
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議題④は、次回の実調に向けた最初の議論。回答率の向上を求める支払側の意見に対し、診療側(日医)が反論したほか、公益委員から新たな提案もありました。
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議題⑤の前半は、DPC算定病床数が2分の1以下になる2病院について、「DPC制度への継続参加を認める」との審査結果の報告です。
また、2病院に申請手続きの遅滞があったことについて、審査会での意見が紹介されました。質疑では、この点に関する発言がありました。
病院団体の委員は「今回の改定を受けて、地域で提供する医療をさまざま考えた結果、病床機能転換、それに伴ってDPCの対象病床数が変更になるため、6カ月の時間が取れなかった事情がある。今後も、このような医療機関の動きが多く想定される」と指摘し、申請期限の見直しを求めました。
下記のファイルは、2024年10月9日(水)に開催され、YouTube でライブ配信された第596回中央社会保険医療協議会(中医協)総会の速記録(非公式)です。弊社が独自に作成したものですので、厚生労働省の公式議事録とは異なることにご注意ください。
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