骨太めぐる「攻防」

骨太めぐる「攻防」

 政府は6月13日に「骨太の方針2025」を閣議決定した。社会保障関係費の伸びに関する記述では、最後までその文言をめぐり、政府・与党間で水面下での攻防が繰り広げられた。6月6日の原案から成案まで、どんな変化があったのか。厚労関係議員の関心は「高度化等」の扱いだった。【本根優】

 原案には盛り込まれたのは、次のような内容だ。しかも、本文ではなく、脚注に示されただけだった。
 「高齢化や高度化等による増加分に、こうした経済・物価動向等を踏まえた対応による増加分を加えた、いわゆる自然増から、これまでの歳出改革努力を継続する」

 これまで社会保障関係費の伸びは、財務省の主張が強く「高齢化分」に限定されてきた。しかし、医療・介護関係者らの賃上げが遅れていることから、そうした分も反映すべきとの声が強まった。「足してから引くような手法」にも疑問の声が相次いだ。

 与党の議論を反映し、週半ばに示された修正案では「具体的には、これまでの歳出改革努力を継続し、高齢化による増加分に相当する伸びにこうした経済・物価動向等を踏まえた対応に相当する増加分を加算する」と示された。脚注ではなく本文に格上げされた。消費税収の増加を念頭に置き「税収等を含めた財政の状況を踏まえる」要素も加えられた。

 ただ、修正案に対しても不満の声が漏れ、自民党の小野寺五典政調会長の下、同じパートで繰り返されていた「歳出改革努力の継続」といった内容は一部削除された。

 閣議決定した成案は「具体的には、高齢化による増加分に相当する伸びにこうした経済・物価動向等を踏まえた対応に相当する増加分を加算する」というものだった。脚注には「社会保障関係費の伸びの要因として高齢化と高度化等が存在する」と明記された。

 財務省が用いる「高度化等」という文言は「医療の高度化・高価格化等」を指し、そこには「薬価改定、自己負担の見直し、メリハリの効いた報酬改定、その他制度改革等」が含まれている。

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