石破政権「茨の通常国会」

石破政権「茨の通常国会」

 現政権になって初めてとなる通常国会が1月24日に開会し、石破茂首相が施政方針演説を行った。最大の懸案は、25年度予算案の24年度内成立になる。確実に成立させるため、3月2日までの衆院通過を目指すが、少数与党政権で「野党の協力が不可欠」という茨の道が続く。 【本根優】

 政府が提出を予定する法案は59本。うち6本が厚生労働省提出法案になる。「医療法等の一部を改正する法律案」は①地域医療の見直し、②医師偏在是正に向けた総合的な対策、③医療DXの推進の3本柱。「2月中旬」の提出を見据える。

 「医薬品医療機器等法の一部を改正する法律案」は①医薬品等の品質及び安全性確保の強化、②医療用医薬品等の安定供給の強化、③より活発な創薬が行われる環境の整備、④国民への医薬品の適正な提供のための薬局機能の強化の4本柱。医療法等改正案同様「2月中旬」の提出を予定する。政府そして与党は野党の顔色をうかがいながらの国会運営を迫られる。

 国民民主党と手を組めるかどうかは「103万円の壁」見直しがカギを握る。1月22日に行われた自民・公明・国民の政調会長協議で、国民は3党協議の再開と自公が具体案を示すことを求めたが、自公は態度を保留した。

 これに先立つ日本維新の会との協議では、維新が主張する高校授業料の無償化に関する協議を政調会長間で継続することを確認した。ただ、維新は25年4月からの実施を求めており、早期実施に慎重な姿勢の与党との隔たりは大きい。また、この場で維新は、社会保険料の負担軽減も要望している。

 一方で、野党第一党の立憲民主党は115兆円に上る25年度予算案の規模を問題視。野田佳彦代表は「厳しくチェックする」と述べており、減額や修正を迫る考えだ。

 これまでは国民の協力を取り付けることを優先してきたが、年明けからはその軸が維新に移ったようにも見受けられる。

 しかし、自民党の閣僚経験者の1人は「どこと組めば安泰というのはない。できるだけ幅広く働きかける姿勢が重要」と強調する。また厚労省幹部は「医療法や薬機法よりは、国民生活に直結する年金制度改革法案が火種になりかねない」と警戒する。

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