かかりつけ医論争

両国国技館前_2022年10月1日

 自民党の「全世代型社会保障に関する特命委員会」と「社会保障制度調査会・医療委員会」の合同会議は11月17日の会合で、政府・全世代型社会保障構築会議から報告を受けた。今後の政府・与党の議論で、かかりつけ医機能がどう位置付けられるかが焦点となっている。【本根優】

 加藤勝信氏が厚生労働相、後藤茂之氏が経済再生相に回り、党内論議の中心は田村憲久氏。合同会議終了後、田村氏は記者団に「患者や国民の選択を前提とした、かかりつけ医機能の整備を求める意見が多く出た」ことを明らかにした。

 11日の政府・全社会議では、医療・介護制度改革の検討チーム(主査=増田寛也・東大大学院客員教授)が報告を行った。

 同チームは、かかりつけ医機能の活用について「医療機関、患者それぞれの手上げ方式とすべき」と提言した。それに向け「医療機関は自らが有するかかりつけ医機能を住民に情報提供し、自治体がその機能を把握できるようにする仕組み」が必要と指摘。さらに「医療機関が患者の状態を把握し、総合的・継続的な診療・相談に応じる旨をわかりやすく示すこととしてはどうか」と示した。

 検討チームの報告に、懸案となっている「登録制」についての言及はなかった。

 日本医師会の松本吉郎会長は、記者会見などで「かかりつけ医を持つことを義務付けたり、割り当てたりするのは反対だ。登録制は患者が医師を選ぶ権利を阻害する乱暴な議論」と繰り返している。

 田村氏が牽引する自民党厚労族の議論の方向性も、松本会長の主張と合致する。

 一方、登録制との関連で財務省が問題視するのは、次のようなことだ。主計局関係者が語る。

「新型コロナウイルス禍の教訓は、フリーアクセスが『いつでも、好きなところを』と捉えられがちだったが、それでは機能せず、『必要なときに必要な医療にアクセスできる』ということ」

 さらに「厳格な登録制は医療界のハレーションが大きく難しいことは承知している。『手上げ』方式であっても、積極的な医療機関にインセンティブを多く与える方向が現実的だろう」と話している。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

関連記事

  1. 国会前_2023年9月29日(医療保険部会へ)

    新体制での自民・厚労部会

  2. 厚労省前_2020年10月25日

    その後の2人

  3. 中央大橋_2022年4月2日

    薬価の「民間提言」相次ぐ

  4. 日本橋の麒麟像_2022年5月24日

    松本キャビネット

  5. 和田倉噴水公園_2020年11月11日

    日医・中川会長への礼賛

  6. 国立国会図書館前_2021年7月29日

    改定の後ろ倒し「同時か分離か」

  7. 人事院前_2021年8月6日

    経済課長のお仕事

  8. 北桔橋門_2022年9月3日

    なお「政府頼み」の後発品業界

議事録のページ総合
総会議事録のページ
材料専門部会議事録のページ
■ 議事録のページ【小委・分科会】

第590回中医協総会(2024年6月12日)【速記録】

第590回中医協総会(2024年6月12日)【速記録】

第70回中医協・改定結果検証部会(2024年6月12日)【速記録】

第70回中医協・改定結果検証部会(2024年6月12日)【速記録】

第589回中医協総会(2024年5月15日)【速記録】

第589回中医協総会(2024年5月15日)【速記録】
PAGE TOP