政争の具「こども庁」

日比谷公園のはにわ_2021年3月20日

 全世代型社会保障改革が叫ばれ、ひと段落したこともあってか、政策立案上のホットイシューが「こども」に移っている。自民党の「『こども・若者』輝く未来創造本部」は6月3日、緊急決議案を大筋でまとめた。菅義偉政権が設立を決めたデジタル庁に続き、新たに「こども庁を創設すべき」と求めている。【本根優】

 それに先駆けて5月31日、公明党幹部は官邸を訪れ「骨太の方針2021」に向け、党提言を菅首相に手渡した。ここでも目玉はこども関連。「年齢による切れ目や省庁間の縦割りを排し、子どもと家庭を総合的に支えていくための司令塔機能」を担う「子ども家庭庁(仮称)」を首相直属の機関として設置するよう求めた。

 また、子どもの権利を保障するための「子ども基本法(仮称)を制定するとともに、子ども政策に関し、独立した立場で調査、意見、監視、勧告などを行う機関「子どもコミッショナー(仮称)」を設けることを求めた。

 野党も負けてはいない。立憲民主党は5月31日、社会全体で子どもの成長を支援するための「子ども総合基本法案」を衆院に提出した。児童手当を高校生まで拡大することや、「子ども省」を設置することが柱だ。

 こうした与野党の活発な動きは、当然ながら、10月までに行われる衆院選を強く意識したものだ。時代のキーワードとなる冠のついた庁や省の新設は、国民・有権者への恰好のアピール材料になる。

 一方で、厚生労働省には冷ややかな見方もある。「ウチが出遅れる中、すでに文部科学省と内閣府が“縄張り争い”を激しくやっている」(厚労省幹部)。

 さらに、肝心な問題は放置したままだ。自民党は幼稚園、保育園、認定こども園の所管を新庁に統合するような「幼保一元化」には踏み込まず、ひとまずは「器づくり」の議論にとどめる構え。聞こえの良い部分だけが、選挙用に前進しそうな気配だ。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

関連記事

  1. 浅草寺_2021年6月12日

    尾﨑氏と中川氏

  2. 霞門_2020年10月25日

    バイク便は「不可」

  3. 心字池_2021年6月29日

    中医協委員の交代

  4. 二重橋前_20200824

    鴨下・皆保険議連始動

  5. 雲の上_2020年10月1日

    横倉前会長からの忠言

  6. 皇居前、和田倉噴水公園付近_2020年11月19日

    遠慮したのに炎上の「中川発言」

  7. 和田倉門_2020年12月22日

    毎年と中間年の意味

  8. 日比谷公園_2021年4月12日

    “助けられた” 日医・中川会長

議事録のページ総合
総会議事録のページ
材料専門部会議事録のページ
■ 議事録のページ【小委・分科会】

第484回中医協総会(2021年7月21日)【議事録】

第484回中医協総会(2021年7月21日)【議事録】

第54回中医協・費用対効果部会(2021年7月21日)【議事録】

第54回中医協・費用対効果部会(2021年7月21日)【議事録】

第483回中医協総会(2021年7月14日)【議事録】

第483回中医協総会(2021年7月14日)【議事録】

第63回中医協・改定結果検証部会(2021年7月14日)【議事録】

第63回中医協・改定結果検証部会(2021年7月14日)【議事録】

令和3年度第4回中医協・入院分科会(2021年7月8日)【議事録】

令和3年度第4回中医協・入院分科会(2021年7月8日)【議事録】

第482回中医協総会(2021年7月7日)【議事録】

第482回中医協総会(2021年7月7日)【議事録】

令和3年度第3回中医協・入院分科会(2021年6月30日)【議事録】

令和3年度第3回中医協・入院分科会(2021年6月30日)【議事録】

最近の記事

  1. 一色海岸_2021年7月25日
  2. 旧近衛師団司令部庁舎_2021年7月6日
  3. 心字池_2021年6月29日
  4. 表参道シャネル付近(フリー写真)
  5. 上野公園_2021年6月29日
  6. 自民党前_2021年6月25日
  7. 桜田門_2021年6月25日
PAGE TOP