コロナの影響、「切り分けられるのか」


 令和4年度の診療報酬改定に向け厚生労働省は9月10日の会議で、入院医療の調査に関する検討を開始した。会議に出席した複数の委員から「新型コロナ感染症の影響かどうかを切り分けられるのか」と疑問視する声が上がった。厚労省の担当者は「コロナ患者さんを受け入れた医療機関かどうかが出発点」との基準を提示。「施設の属性に近いものを質問項目の中に入れておく」などと説明した。【新井 裕充】

 厚労省は同日、中央社会保険医療協議会(中医協)の診療報酬調査専門組織である「入院医療等の調査・評価分科会」(分科会長=尾形裕也・九州大学名誉教授)の令和2年度第1回会合をオンライン形式で開催した。YouTube による配信はなかった。

 同分科会の開催は、令和2年度改定に関する報告書をまとめた昨年10月以来、約1年ぶり。今回、4人の委員が交代したほか、事務局のメンバーも一新した。

 この日の議題は「令和2年度入院医療等の調査について」。令和2年度と3年度に実施する調査案が厚労省から示され、これについて各委員が意見を述べた。
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入院医療等の調査・評価分科会_2020年9月10日(TKP新橋カンファレンスセンター新館15階)1

 質疑では、調査案について複数の委員から「新型コロナ感染症の影響かどうか、切り分けられないのではないか」との声が上がった。

 厚労省の担当者は「コロナウイルス感染症に対応している医療機関であるとか、例えば、コロナの患者数が多い都道府県であるか否かについて調査票上で分別できるようにして、あとの分析に反映できるように調査票の原案を練りたい」と理解を求めた。

 その上で、今後の検討については「調査票の原案を確認いただいて次回(10月22日)の分科会でご議論いただきたい」と説明した。

 詳しくは以下のとおり。

入院医療等の調査・評価分科会_2020年9月10日(TKP新橋カンファレンスセンター新館15階)2

〇尾形裕也分科会長(九州大学名誉教授)
 こんにちは。それでは、ただいまより令和2年度第1回 診療報酬調査専門組織「入院医療等の調査・評価分科会」を開催いたします。

 なお、本日はコロナウイルス感染症対策の観点から、オンラインによる開催としております。

 (中略)

 次に、厚生労働省において異動がございましたので、これも事務局のほうから紹介をお願いいたします。
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〇厚労省保険局医療課・金光一瑛課長補佐
 はい。事務局でございます。それでは、前回の分科会以降に異動がございましたので、事務局のご紹介をさせていただきます。

 井内努・医療課長。公務のため、遅れての出席でございます。

 (中略)
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〇尾形裕也分科会長(九州大学名誉教授)
 はい、ありがとうございました。

 それでは、議題に入りたいと思います。本日の議題の「令和2年度入院医療等の調査について」に移ります。

 まず、事務局より資料の説明をお願いいたします。
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〇厚労省保険局医療課・金光一瑛課長補佐
 はい、事務局でございます。

 では、資料「入─1」をお手元、ご用意いただければと思います。
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 ページ、3ページ目から説明を開始してまいります。
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 こちらは、令和2年度診療報酬改定に係る答申書の附帯意見から抜粋しておるものでございます。

 こちらに4項目、掲げてございます。

 (中略)

 5番目が、
 「急性期の医療の標準化をすすめるため、病院ごとの診療実態を把握するとともに、医療資源投入量等の指標とその活用方法について引き続き検討すること。」

 この答申書附帯意見に関する項目について、入院医療等の調査・評価分科会で調査・検証・検討を行うこととして、令和2年5月27日の中医協総会で了承されたところでございます。
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 ページを移りいただきまして、4ページ目でございます。「調査項目」というふうに掲げてございます。3つのブロック、お示しをしてあります。

 「基本的な考え方」ですが、以下に掲げる8つの項目について、令和2年度および令和3年度の2か年で調査を実施する予定でございます。

 1年間の長期の経過措置が設けられている項目など、効果を検証するまでに一定程度の期間が必要であるものについては令和3年度の調査として実施をすることと考えてございます。

 また、令和2年度調査で実施するものについても、改定による効果がより明らかになるよう、経過措置のあるものは原則として経過措置終了後に調査期間を設定する。

 こういった考え方で調査内容については設計をしてまいりたいと考えてございます。

 具体の項目、こちら8つございます。令和2年度の案としては4つ。

 一般病棟入院基本料等における「重症度、医療・看護必要度」の施設基準等の見直しの影響について(その1)

 2つ目が、地域包括ケア病棟入院料及び回復期リハビリテーション病棟入院料の実績要件等の見直しの影響について(その1)。

 3番目が、療養病棟入院基本料等の慢性期入院医療における評価の見直しの影響について(その1)。

 そして4番目が、医療資源の少ない地域における保険医療機関の実態について。

 この4つの項目を令和2年度の調査として実施をする予定でございます。

 令和3年度につきましては、こちらの4つの項目。一部、既に令和2年度でやっている項目も入っておりますが、

 1つ目が、一般病棟入院基本料等における「重症度、医療・看護必要度」の施設基準等の見直しの影響について、こちらは「その2」となってございます。

 2番目が、特定集中治療室管理料等の集中治療を行う入院料の見直しの影響について。

 3番目が、地域包括ケア病棟入院料及び回復期リハビリテーション病棟入院料の実績要件等の見直しの影響について。こちらも「その2」となってございます。

 最後に、療養病棟入院基本料等の慢性期入院医療における評価の見直しの影響について。こちらも「その2」というふうに立ててございます。

 (中略)
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 次のページ、5ページ目以降にスケジュールの案ということで、令和2年度のものを5ページ目、令和3年度のものを6ページ目というふうに掲げてございます。

 (中略)

 米印で小さく振っておりますが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の状況等を踏まえてスケジュールの変更というものが必要になってくる場合には、分科会および中医協において適宜検討をいただくというふうに考えてございます。

 不確定要素については、こういったところも鑑みる必要があるということを付記しているものでございます。

 (中略)
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 最後に17ページでございます。「過去の調査の回収率向上に向けた取組」ということで、平成30年度調査および令和元年度調査の調査対象施設数、それから回収施設数、またその回収割合について、こちら、実績を記載してございます。

 (中略)

 また、DPCデータ等の活用によって、調査項目の簡素化、調査票の合理化というものも図ったところでございます。

 (中略)

 オンラインによる回答方法を活用するなど、回答への負担軽減に十分配慮したいと思っており、またこちらについては調査票の実際の設計を次回の入院等分科会にお示しをしていく中で、先生方からご意見を賜りたいというふうに考えているところでございます。
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 18ページ以降は「参考」として、「令和2年度診療報酬改定項目の概要」というものを記載してございます。

 後の議論で、必要あらばご活用いただければと思います。事務局からの説明は、長くなりましたが以上でございます。
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〇尾形裕也分科会長(九州大学名誉教授)
 はい、ありがとうございました。それでは、ただいまの説明につきまして、ご質問、ご意見等を承りたいと思います。どうぞ。はい、猪口委員。
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〇猪口雄二委員(日本医師会副会長)
 はい。事務局にちょっとお尋ねしたいのですが、現在、このコロナウイルス感染症によって各、特に急性期の入院は大きな打撃を受け、また、さまざまな従来からの医療が変わった形になってきております。

 このような中で、急患が減ったり、それから手術をやむなく先延ばしにしているというようなことが多く見かけられます。特に4月、6月にかけてですね。

 その中で、このような調査をするということは、正確な値とかですね、とても期待ができないというふうに思っております。

 このコロナの影響がですね、今年度もこの調査でどのようにすればですね、「これは新型コロナ感染症の影響であって、実態はこうだ」というのは、とてもこう、切り分けられないように思うんですが、その辺はどのように調査を進める予定なのか、教えていただけますでしょうか。
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〇尾形裕也分科会長(九州大学名誉教授)
 これは事務局に対する質問なので、お願いします。
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〇厚労省保険局医療課・金光一瑛課長補佐
 はい、事務局でございます。いくつかの論点について、お出しを頂いて、ご質問を頂いたものというふうに承知をしてございます。

 まず、新型コロナウイルス感染症が拡大をしておるというところで、医療機関が多くの負担を受けているということについては、われわれとしてもしっかり対応していかなければいけないというところでございます。

 その上で、今回の調査、ある意味、例年の診療報酬改定のタイミングに合わせた調査ということで、このようにご提示をさせていただいているところでございますが、

 診療報酬改定を行うにあたっては、きちんとした資料、またその、いろいろ回収方法等に限界はあれど、そういったデータに基づいた議論をしていくということが求められている中で、

 その手法については、専門家の先生方のご議論をいただきながら、しっかりと整えてまいりたいというふうに考えておるところでございます。

 そういった意味で、この入院分科会でご議論をいただき、実施する調査というものは、改定に向けた重要な資料になるというところで、ぜひ、ご協力を賜りたいというふうに考えております。

 その上で、コロナウイルス感染症の影響をどのように織り込むのかという、さらなるご下問に関して、なかなか現時点でお答えすることは困難ですが、

 また次回の分科会でも、そのあたりについては実際の調査票の原案を見ながら、ご議論いただきたいところではございますが、

 少なくとも事務局といたしましては、実際のコロナウイルス感染症の、対応している医療機関であるとか、

 またその患者数の、例えば、多い都道府県であるか否かというようなところについては、きちんと調査票上、分別ができるようにしておいて、

 あとの分析において、それをきちんと反映できるように調査票の原案を練りたいと思っておりますし、それを見て、またそれをご確認いただいて、次回の分科会の中でご議論をいただければ幸いでございます。
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〇尾形裕也分科会長(九州大学名誉教授)
 猪口委員。
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〇猪口雄二委員(日本医師会副会長)
 はい、ありがとうございます。

 特にですね、「重症度、医療・看護必要度」とか、来年の3月まで経過措置が延ばされたもの、これはもう影響が出てるので、経過措置を延ばしたことについては非常に感謝を申し上げますが、

 特にそれが、経過措置の中で調査をしたときに、そのデータはとてもその、実務に耐えられるものとは、とても思えないわけですね。

 ですから、これは調査票ができてきてから、またディスカッションすべきかもしれませんが、そこらへんのご考慮をですね、十分にしていただいて、なおかつ、それでも本当にこれが真実を表すものになるかどうかということは、とても危惧しております。以上です。

〇尾形裕也分科会長(九州大学名誉教授)
 はい、ありがとうございました。ごもっともなご意見かと思います。ほか、いかがでしょうか。

 (中略)

 牧野委員、どうぞ。
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〇牧野憲一委員(旭川赤十字病院院長)
 はい、ありがとうございます。牧野です。

 猪口委員と同じ意見で、それに対する厚労省からのお答えを聞いて、ちょっと気になったことがあるんですけれども、

 このコロナの影響というのは、その地域によって当然違ってます。ただ、それと同じか、それ以上に、その病院がコロナの患者を受け入れている病院なのか、全くみていない病院なのか。

 そういったことでもっても、かなり変わってきているはずです。

 ですから、調査する際には、その点を考慮したほうが、しないと、正しい解釈ができなくなるという気はしてます。

 ただ、あまりその点に気を遣い過ぎて、調査項目が細かくなって答えるのが大変だというふうにはしていただかないほうがいいかというふうにも思ってます。以上です。
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〇尾形裕也分科会長(九州大学名誉教授)
 今の点はどうでしょうか。「コロナの患者を受け入れているかどうか」というあたりですね。
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〇厚労省保険局医療課・金光一瑛課長補佐
 はい。事務局でございます。ご質問ありがとうございます。

 すいません、私の説明がちょっと不十分だったかもしれません。一部、例としてですね、「都道府県の状況」というところを挙げさせていただきましたが、

 基本的には、われわれの診療報酬の取り扱いの中でも新型コロナウイルス患者さんを受け入れた病院であるか否か、受け入れた医療機関であるか否かというところがまずは出発点になっているというふうに思っていますので、

 そちらについては、きちんと区別ができるような調査票を設計してまいりたいというふうに思っています。

 その上で、あまり予断をもって調査票を作るというのも難しいところなんですが、ただ、新型コロナウイルス感染症の影響があった場合にどのように織り込むかというところを念頭に置けばですね、いろいろな指標をできるだけ負担のない形で調査票原案の中に織り込んでいくことは重要だと考えています。

 また先生、今、ご指摘をいただいたとおり、あまり細かくしすぎますと、見た瞬間にこう、答えるのは諦めてしまうような方もいらっしゃるかもしれませんので、そこは実際に先生方にもご覧をいただいた中で、「これは重すぎるんじゃないか」とか、いうところについても、負担の、回答の負担についてもご意見を賜れれば幸いでございます。
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〇尾形裕也分科会長(九州大学名誉教授)
 牧野委員、よろしいですか。
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〇牧野憲一委員(旭川赤十字病院院長)
 はい、結構です。
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〇尾形裕也分科会長(九州大学名誉教授)
 はい。山本委員、どうぞ。
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〇山本修一委員(千葉大学副学長)
 はい。私も関連してコロナ関連のところでございますけれども、今、事務局がご説明のように、コロナの部分の影響っていうのがちゃんと切り分けられるかどうか。ここは、もしかすると結構、難しいのかなとは思います。

 仮に切り分けられたとしたら、「これはコロナで、こんだけの影響が出てるんだよね」っていうことがですね、例えば、次の改定にやっぱりそれなりの影響をしっかり、影響が与えられるのが、影響が反映されるのかというところ、これも結構大きなポイントかなあと思います。

 もし、反映されるのであればね、これ、今の回収率、例えば前回40%で、いろいろ工夫して40%。これ、たぶん、反映されるとなると、みんな、さらに一生懸命、回答してくる可能性もあるのかなというふうに思います。その辺はいかがでしょうか。
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〇尾形裕也分科会長(九州大学名誉教授)
 なかなか分科会で、こういった議論・・・かもしれませんが、事務局、いかがですか。
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〇厚労省保険局医療課・金光一瑛課長補佐
 事務局でございます。

 なかなか、お答えするのが難しい部分もございますが、私の答えられる、答えを、できる範囲でお答えさせていただくとすると、

 まず1点目の「切り分けられるのか」の点につきましては、先ほどから縷々ご紹介をしている、その、コロナを受け入れた、「コロナ患者さんを受け入れたかどうか」のフラグでありますとか、「どういった地域にある医療機関ですか」というような、いわば施設の属性に近いものになるかと思いますが、

 そういったものを質問項目の中に入れておくというのがまず1つだと思います。

 その上で、今回の分科会で行う、この調査というものが、「改定の影響」というところがまず1つあるところでございますので、

 「実際に、どういった差が出ているのか」ということを、ある意味、予断を持たずに分析をしていくものなんだろうというふうに思っています。

 ですから、切り分けられる場合もあるでしょうし、切り分けることが困難な場合もある。

 そこら辺は、実際にデータをご覧いただいて、また、さっき猪口委員からもございましたが、その、どれだけ、例えば、「網羅できているのか」とかですね、そのデータの正確性というところにも気を払いつつ、きちんとまず分析し、それを先生方にご覧をいただいて、どういった評価ができるのかというところに進んでいくものだろうと思っています。

 その上で、まあ、(苦笑)「改定に使われるから頑張ってください」というところは、まあ、実は、これまでもそうでありまして、この調査の結果をもって診療報酬改定というところに進んでいくというプロセスについては、多かれ少なかれ一緒のところもございますので、

 関係団体を通じて調査の協力をお願いする段にあっては、きちんと、これが診療報酬改定に向けた必要な調査であるということを、われわれとしても説明をし、理解を得ながら調査を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
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〇尾形裕也分科会長(九州大学名誉教授)
 山本委員、よろしいでしょうか?
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〇山本修一委員(千葉大学副学長)
 はい。結構です。ありがとうございます。
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〇尾形裕也分科会長(九州大学名誉教授)
 はい、ほか、いかがでしょうか。

 (中略)

 はい、津留委員、お願いします。
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〇津留英智委員(全日本病院協会常任理事)
 はい、ありがとうございます。今回の調査は、このコロナの影響をどう見るかっていうのは非常に難しいものと私も思います。

 先ほど、コロナの受け入れ病院なのか、そうではないのかという、そこは「調査の時に確認を」っていうことですけれども。

 あと、重点医療機関なのか協力医療機関なのか、その重点医療機関の中でもICUをコロナ病床としててもですね、やっぱり、その県の発災の状況によっては軽症者ばっかり入れてたりとか、それは、その協力医療機関において疑似症患者さんもかなり積極的に取ってる病院、取ってない病院、

 まあ、その、そこまで言い出したら、キリがございませんけれども、出てきたデータで、そのあたりのところまで、ある程度こう、見えるような形になるのかどうか、ちょっと、どういう調べ方がふさわしいのか、ちょっと私も具体的にはこう言えませんけれども、

 ちょっと、かなり難しい調査になるのかなというふうには思いますけど、その辺、ご配慮いただければというふうに思います。以上です。
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〇尾形裕也分科会長(九州大学名誉教授)
 具体的には次回、調査項目を見ていただくということになりますが、ご意見として承っておきたいと思います。ほか、いかがでしょうか。はい、猪口委員、どうぞ。  
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〇猪口雄二委員(日本医師会副会長)
 はい、ありがとうございます。最初の3ページのですね、答申書附帯意見の抜粋についてなんですが。
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 ここの2・3・4・5の5番目ですね、ここにまたちょっと異なることが書かれていて、

 「急性期の医療の標準化」とかですね、それから「医療資源の投入量等の指標とその活用方法」ということで、これ、非常に大きい問題だと実は思ってるんですが、

 これについては、この2年間で、何かこの入院医療分科会で、何かこう、進める話なんでしょうか?
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〇尾形裕也分科会長(九州大学名誉教授)
 はい、じゃあ、事務局、お願いいたします。
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〇厚労省保険局医療課・金光一瑛課長補佐
 はい、事務局でございます。今、3ページ目の答申書附帯意見の5番目の項目についてのご指摘だと思います。

 これは以前、一昨年、平成30年の7月のこの分科会でもご報告を差し上げましたが、従前は「入院医療等の調査・評価分科会」と「DPC評価分科会」の2つの分科会があったところでございますが、

 これをこの「入院医療等の調査・評価分科会」という形で一本化をいたしまして、 DPCワーキンググループと、診療情報・指標等ワーキンググループという形に、2つ下にぶら下げた形で実際の議論を進めていくというふうになってございます。

 そういった意味では、この急性期の標準化というところについては、DPCワーキンググループで議論される内容も多くあるというふうに思っておりますので、

 こちらについてはまた、おいおいですね、先生方にその議論の内容をご報告し、またそれを踏まえてご議論を深めていただく、そんなことを考えているところでございます。
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〇猪口雄二委員(日本医師会副会長)
 じゃあ、こちらのほうも並行してDPC分科会等が進まれて、またその報告は頂けるというふうに考えてよろしいわけでしょうか。
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〇厚労省保険局医療課・金光一瑛課長補佐
 事務局でございます。
 DPC「分科会」ではなく、DPC「ワーキンググループ」という名称でございますが、そちらのほうで議論していただくということになって、こちらに、こちらの分科会にきちんと上げてくるというところでございます。
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〇尾形裕也分科会長(九州大学名誉教授)
 はい。山本委員、関連ですか?
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〇山本修一委員(千葉大学副学長)
 はい。その件は、前回の改定の前に、そのDPCの作業グループ、ワーキンググループで、いわば「パンドラの箱」を開けかけたところなんですね。(苦笑)

 これ、開けると相当、まあ、大変なんですけど。牧野先生も、よくご存知ですけれども。

 ただ、これ、開ける、もう、開けかけた以上はやっぱり先に進めなければいけないので、ここはちょっと事務局ともしっかり相談しつつですね、かなり大変な作業になるとは思いますし、いろんなハレーションを起こす危険性、あまり申し上げちゃいけないですね。

 ハレーションを起こす危険性はあるので、そこは慎重にやりつつ、やはりこの附帯意見を頂いてますので、しっかり対応すべきじゃないかなというふうに私自身も考えているところでございます。

 ▼ 山本委員は千葉大学医学部附属病院の前院長で、旧DPC評価分科会の分科会長を務めていた。その後、分科会の改組に伴い、DPCワーキンググループ(正式名称は「DPC/PDPS等作業グループ」の班長を務めている。
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〇尾形裕也分科会長(九州大学名誉教授)
 はい、ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。

 (中略)

 はい、井川委員、どうぞ。
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〇井川誠一郎委員(日本慢性期医療協会常任理事)
 はい、ありがとうございます。日本慢性期医療協会の井川でございます。

 コロナに関する診療報酬への影響というのは必ず起こってしまいますので、ただ、事務局がおっしゃるように粛々と診療報酬改定を進めなければならないという事実もございます。

 そういう意味で言いますと、前回の診療報酬改定で改定した内容の、やはり調査って言いますか、非常に重要だと思います。

 例えば、われわれ療養病床の観点で言いますと、中心静脈栄養、大変な議論になりまして、日本慢性期医療協会としても緊急調査を行った経緯があります。

 その成果について、何らかの項目をぜひ検証していただきたいというふうに思いますし、

 また、特に「排尿自立指導料」は「排尿自立支援加算」となって、新たに地域包括ケア病棟や回復期リハビリテーション病棟も加算の対象となりました。

 こういうふうな点についても、やはり病棟種別の検証をしっかりと行っていかなければならないと考えております。

 先ほど、山本委員からお話が出ました、たぶん、DPCの中の「パンドラの箱」というのは、ある意味、われわれの所の療養病床が入ってるのかなと思うんですけれども、

 全体のデータ提出加算によって、このまま2020年の状況が続きますと、2021年にはかなりの数の療養病床からもデータが提出、回収できるというふうな状況になっております。

 ぜひ、それはやはり活用していただいて、急性期と同じような、全く同じというのはできないかもしれませんけれども、やはり、そのデータを活用した調査をしていただきたいなと思っております。
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 例えば、42ページの右下にある、これ、前回出されました、小さくあります、グラフ(療養病棟における高カロリー輸液の投与状況)がありますけれども、

 中心静脈栄養の論点をお示しになった時の事務局のスライドでございますけれども、この時もう既に1,000以上の医療機関からデータが取り出されているんですね。

 そういう意味で言いますと、われわれ慢性期、3,000ちょっとしかございませんので、療養病床を有する病院が3,000ちょっとしかございませんので、約3分の1から、もう取れているという実態がございます。

 そういう点から言いますと、それがもう、おそらく2,500とか、その辺まで上がってくると、かなりのデータになるかと思っております。

 ぜひ、そういうふうなことをご活用いただきたいというふうに思います。

 それと、先ほど、お話が出ましたDPCワーキンググループと診療情報・指標等のワーキンググループという2つのワーキンググループが、この分科会の組織としてあったと思うんですけれども、それは今後も継続するというふうに考えればよろしいんでしょうか。これが1つの質問です。

 それともう1つ。ちょっと私、実は、これは要望と言うか質問なんですけれども、日本慢性期医療協会で看護師の特定行為研修というものに携わっております。

 日慢協は当初よりその事業に参加しまして、現在、全国に2,000人余りの修了者のうち約1割、222名を輩出しています。

 特定行為研修修了看護師の病棟配置によって、医師の年間労働時間が短縮したり、医師の指示回数が有意に減るということは、もう既に示されているんですけれども、なかなか配置に伴うインセンティブがない状況です。

 しかし、前回の改定で「麻酔管理料Ⅱ」の中で配置要件が反映されて、少し嬉しく思っております。

 医師、医療従事者の働き方改革を推進する上で、特定行為研修修了看護師の病棟配置っていうのは非常に大きな意味を持つと思っているんですけれども、

 こういうふうな効果がですね、いうふうなことに関して、特定行為研修修了看護師がどの程度、例えば、「麻酔管理料Ⅱ」で参画しているか、それによって麻酔医の要件が、反映がどの程度されたかというふうな分析を、も、この分科会では、やっていただけるのかどうかということを1つお聞きしたいと思います。以上です。
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〇尾形裕也分科会長(九州大学名誉教授)
 最後のほうで2点、ご質問だったと思います。事務局、お願いします。
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〇厚労省保険局医療課・金光一瑛課長補佐
 はい、事務局でございます。1つ目のご下問でございますが、「ワーキンググループの体制でこれからもやるのか」と言うと、そのとおりでございます。そういった形でこれからも進めてまいるところでございます。

 その議論の結果につきましては、それぞれのワーキンググループの議論の結果につきましては、この分科会にご報告をし、ご議論に供していただくというところで考えております。

 2つ目の特定行為の研修を終えた看護師の方の件についてでございますが、今、そういったことを見るべきだというようなご意見を頂いたというふうに、むしろ把握をしてございますので、

 それらが見れる項目がきちんとあるのかどうかというところを改めて、われわれのほうでもしっかり確認をして、次回の調査票原案のお示しの時に、それらが入るかどうかというところも併せてご説明をさせていただければと思います。
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〇井川誠一郎委員(日本慢性期医療協会常任理事)
 はい、よろしくお願いいたします。

〇尾形裕也分科会長(九州大学名誉教授)
 はい、ありがとうございました。ほかはいかがでしょうか。

 よろしいですか。具体的な質問項目については次回つぶさにまた見ていただくということでございます。

 今日はほかにご質問等もないようでしたら、本件に関わる質疑はこのあたりにしたいと思います。

 今後、事務局において、今日いろいろ貴重なご意見を頂戴いたしましたので、そういったご意見も踏まえて、実態調査、調査票の具体案を作成するよう、お願いをいたします。本日の議題は以上でございます。

 はい? あ、井原委員。はい。
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〇井原裕宣委員(社会保険診療報酬支払基金医科専門役)
 すいません。遅れまして申し訳ございません。

 今、皆さんのご意見をお聞きしていて、医療機関の特性によって、やはりコロナの影響というのは、これ、実にさまざまなパターンがあるように、診療報酬を拝見していて思っています。

 ですから、次回、事務局が出される、その具体的な、その調査票の中で、皆さんの可能な範囲でですね、そういったことが分かるような工夫をするということが第一ですけれども、

 トータル、全体として総合的にですね、やはり4年後の……。

 あ、ごめんなさい。4年度の診療報酬改定の資料、2年近く先のデータを取るわけですから、やはり総合的な視点から、こういった従来の調査票に何らかの工夫を加えた形の調査を淡々と行ってみて、

 その結果を見た上でですね、その細かい分析はさらに必要があれば追加で加えるとかというような工夫をすることによって、「ひとまずは、これをやってみる」ということがとても大切なことだと1つ思います。

 それから、もう1つは、今、DPCと、そのワーキンググループを作る(=作った)ということが事務局から、お答えがございましたので、

 その点については、やはり、本当にこう、情報の、そのワーキンググループで行ったことを随時、この分科会にご報告をすることによって、皆さんと情報共有しながら進めていくということが、どちらのワーキンググループができたとしても必要なことだと思いますので、

 ▼ 誤解している様子。2つのワーキンググループは既にある。

 その点は、あまりご懸念はないと言うか、皆さんと、あくまでも全体で協議をしながら、トータルで進んでいくということだというふうに私は理解しておりますので、そのように考えております。以上です。
.
〇尾形裕也分科会長(九州大学名誉教授)
 はい。いずれもごもっともなご指摘かと思います。

 はい。ありがとうございました。

 よろしいでしょうか、ほかは。はい。それでは、本日の議題は以上でございます。本日ご議論いただいた内容につきましては、次回開催されます診療報酬基本問題小委員会のほうに報告をさせていただきます。

 それでは、次回の日程等につきまして、事務局からお願いをいたします。
.
〇厚労省保険局医療課・金光一瑛課長補佐
 はい。事務局でございます。次回の開催でございますが、10月22日木曜日の13時半からを予定してございます。

 詳細につきましては、改めてご連絡をさせていただきます。以上でございます。
.
〇尾形裕也分科会長(九州大学名誉教授)
 はい。それでは、以上をもちまして令和2年度第1回 診療報酬調査専門組織「入院医療等の調査・評価分科会」を終了させていただきます。

 本日はお忙しい中、熱心なご議論をどうもありがとうございました。

 (閉会)

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保護中: 2020年8月19日(水)の中医協・記者ブリーフィング【議事録】

★表紙_中医協記者ブリーフィング(2020年8月19日)【議事録】_ページ_1

サイズ: 1 MB
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保護中: 第464回中医協総会(2020年8月19日)【議事録】

★表紙_第464回中医協総会(2020年8月19日)【議事録】_ページ_001

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第465回中医協総会・記者ブリーフィング(2020年9月14日)【議事録】

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