新型コロナウイルス特措法に基づく緊急事態宣言の発令から一夜明けた2020年4月8日(水)に開催された中医協総会の議事録です。
感染拡大を防止するため、オンライン会議システムのZoom(ズーム)を用いたWEB会議となりましたが、会場となった都内のホテルには多くの報道関係者が集まりました。
診療側委員は全員オンラインで参加したため、委員席は「コの字型」から「L字型」となりました。
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厚労省の担当者によると、会場に来た委員は「WEB会議に参加できる環境が整っていない」とのことです。
今改定に向けた議論で、オンライン診療やICTの利活用を声高に叫んでいた支払側委員はWEBではなく、会場での参加となりました。
この日の議題は8項目。このうち、質疑があったのは新型コロナウイルス関連の議題3・7と、毎年薬価改定の調査に関する議題8でした。
会議の冒頭、中医協会長を7月付けで退任した田辺国昭氏(東大大学院法学政治学研究科教授)が退任のあいさつ。続いて、新たな会長に就任した小塩隆士氏(一橋大学経済研究所教授)が新任のあいさつを述べました。
田辺氏は、社会や時代の要請によって変わりうる医療保険制度の在り方に触れながら、「スピードスケートの選手がカーブを曲がるときと同じような心構えが必要ではないか。慎重さとスピード感、この2つのバランスを取ることが今後ますます必要」と悩みを見せました。
新会長の小塩氏は「日本の医療制度は戦後最大の緊急事態に直面している。迅速かつ適切な対応が求められている」としながらも、「日本の医療システムは現在、短期的にも長期的にも、その頑健性が真正面から問われる」との認識を示しました。
この日の議事録のダウンロードをご希望の方は、CONTACTのページからご連絡をお願いいたします。
その際、件名に「第453回中医協総会を希望」と明記してください。