診療報酬改定、「玉虫色で解釈がバラバラ」


厚生労働省保険局_2019年6月12日の医療保険部会

単純に一元化すると、ものすごくいろんな問題が起きる

診療側 松原謙二委員(日本医師会副会長)

 (前略) 支部間の差異を解消するのはいいことです。

 ただ、私も中医協、長年やっていましたけれども、ずいぶん議論をしていろんなことも決めます。で、いろんなことを議論して決めても文書が玉虫色になりますので、その解釈がバラバラであり、そのバラバラな所を患者さんにとって一番適切な判断をして、それを丸とするかバツとするかっていうのが審査委員会の仕事であります。

 そういったものを単純に一元化すると、ものすごくいろんな問題が起きるということは日々認識しているところでありますので、

 今回、1つ質問でありますが、この「審査充実全体会議」というのは、医療課さん、どこが担当で、どのようにされるつもりなのか。

 あるいは、むしろ、こういったことは中医協で決めたルールに従って行っているので、やはり中医協に1回、変更する、あるいは修正するときには、戻さねばならないのではないかと思いますが、医療課長、どう思われますでしょうか。

.

情報提供し合いながら統一していく

事務局 厚労省保険局医療課・森光敬子課長

 松原先生のおっしゃるとおり、ルールを変更するというような話であれば、それはもちろん、中医協での議論を経て、ものを変えるということですから、それは中医協に戻すというのは当然のことだというふうに思っています。

 今回の連絡会というのは、審査に当たって、先生おっしゃるとおり、それぞれの個別の症例を審査したときにですね、やはり、例えば、拡大切除と言ったときに、手術の拡大切除と言ったときに、どこらへんの範囲までが拡大であって、そうでないのがどれぐらいまでの範囲なのかといったところ、
 
 正直言えば、それぞれの症例によって若干違ってくる。もしくは、この症例であればここまでなんだけれども、そういう、非常に、その、まさに技術的なところでの判断というのがあるかと思います。

 それが、ある意味、審査のところで、悩ましいところが出てくる。

 そこらへんは、ある意味、中医協の判断のルールの中で、どういうふうに、審査のときに、どういうふうに考えるのか、これはやはり、個別、ここの部分に関しては、例えば、個別の、例えば、症状詳記によって考えるべきだろうとか、そういうようなご意見が出てくるというふうに思います。

 そういう意味での、まさに、中医協で決められたルールの中で、どういうふうに審査のときに考えるのかというところをお互いに情報提供し合いながら統一していくというようなことでございますので、そういう形で運営していくことが必要だろうというふうに思ってます。

 で、医療課の中では、私どもが、私が座長になって進める、というふうに考えております。

診療側 松原謙二委員(日本医師会副会長)

 では、所管は、医療課が所管するということですね。
 
 何度もこれを申し上げてますけれども、人によって、体重の変動や、それから、その方の環境、いろいろな状況がある他方、かかりつけ医はそれに合わせて対応しているわけであります。

 簡単にルールで、ゼロ、1、2、3と決めれるものではないということ、そのための審査委員会でありますので、

 そういったところにおいて、良かれと思ったやった対応に対して、もし、それを否定されるのであれば、やはり審査委員会を通していただいて、

 そして、その問題が蓄積するようであれば、やはり医療課を中心にして、ルールを変えるなり、あるいは適応のやり方を変えるなり、通知を出すなりしていただかないといけないと思いますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

(後略)

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